【中学受験】2026年度 総まとめ「結果と繰り上げ状況」※2025年2月16日時点 声教チャンネル テキスト版
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2026.02.17
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【中学受験】2026年度 総まとめ「結果と繰り上げ状況」※2025年2月16日時点

ついに2026年度入試のほぼ全日程が終了しました。受験された皆さん、本当にお疲れ様でした。
公立一貫校の合格発表もすでに出ており、それに伴って繰り上げ合格の動きも少しずつ出てきましたね。
今回これを収録しているのは2月16日ですが、繰り上げの状況もそろそろ落ち着いてくる頃だと思います。ただ、15日頃まではまだ動きが見られる印象でした。
そうした点も含めながら、まずは今年の中学入試全体の状況についてお話ししていきます。 なお、ここで扱う数字は首都圏模試センターの暫定版データになります。

2026年度入試結果と繰り上げ総まとめ
2026年度入試結果と繰り上げ総まとめ

▼2026年度入試概況

今年の受験者総数は5万2050名 で、昨年より 250人減少 しました。
受験率は 18.06% となり、昨年の 18.10% からわずかに減少しています。

当初は「受験者がもっと増えるかもしれない」という予想もありましたが、実際には大きな増加にはつながりませんでした。
ただ、東京都23区内では受験者が増えている印象があります。一方で、23区外(多摩地区)や神奈川・千葉・埼玉といった地域では、思ったほど受験生が増えていないように感じます。
今朝も神奈川の学校の先生とやり取りをしたのですが、
「2月1日受験の子たちがどこに流れたのか、今年は動きが読みづらい」
というお話がありました。
例年なら、
・より偏差値の高い学校にチャレンジする動き
・安全志向で少し偏差値を下げる動き

が見られるのですが、今年はその流れがはっきりしないということです。
神奈川の中でも田園都市線沿線や小田急線沿線は受験率が高い地域ですが、人気校の一部は海側に位置しています。そのため、沿線の受験生が東京の学校を目指している可能性もあるのではないかと感じます。全体として、神奈川は受験生がやや減少しているように見え、これが今年の特徴のひとつと言えそうです。

□男子の厳しさは今年も継続
今年も例年通り、男子の受験は厳しい状況が続いています。
総定員を総受験者数で割った数字を見ると、
• 男子:84.4%
• 女子:106.0%

となりました。
もちろん各学校は定員以上に合格を出すため、「15%以上が合格できていない」という意味ではありませんが、数字としては男子の方が厳しい状況が続いていることが分かります。 男子校の選択肢が少なく、女子校の方が学校数が多いことも背景にあると思われます。

□平均出願校数は過去最多
首都圏模試センターのデータによると、1人当たりの平均出願校数は
• 男子:平均8.00校
• 女子:平均7.50校

となっています。
男子が平均8校というのは初めてではないでしょうか。女子の7.5校も、おそらく過去最多です。 ただし出願数には、出願だけして受験していないケースも含まれます。
たとえば1月の前受け入試では、2校出願して1校しか受けないということもありますし、開智・開智所沢のように1回の出願で複数回・複数校受験できる仕組みの学校もあります。そうした重複や未受験も含まれているとはいえ、出願校数が非常に多いことは確かです。
また、男子の方が出願数が多い背景には、「合格が厳しいことを想定して多めに出願する傾向」もあるかもしれません。数字を見ても、今年も引き続き厳しい中学受験が続いている、という印象ですね。

2026年度入試全体
2026年度入試全体

▼都立中高一貫校:結果と繰り上げ状況

まず、都立の中高一貫校についてです。
今年は1クラスあたりの定員が減った学校が多く、それに伴って合格者数も減少しています。 では、その分倍率が上がったのかというと――実はそう単純ではありません。
都立10校のうち、
• 倍率が上がった学校:4校
• 倍率が下がった学校:6校

という結果でした。

都立中高一貫校
都立中高一貫校

公立一貫校は「倍率が高い」というイメージから敬遠される傾向がここ数年続いていますが、今年もその流れが見て取れる状況です。かつては4倍、5倍、さらには8倍や10倍という時代もありましたが、現在は全体的に落ち着いてきています。例えば都立武蔵は、
・昨年:2.28倍
・今年:2.02倍

2倍台となると、私立中学の入試と大きく変わらない感覚になってきましたね。
公立10校の平均倍率も、
・昨年:3.43倍
・今年:3.38倍

大きな変化はありませんが、定員が減ったにもかかわらず倍率が上がらなかったという点を見ると、やはり慎重な受験傾向がうかがえます。

□繰り上げ・辞退の動き
ここ数年、ときどき見られる傾向ですが、今年も繰り上げに特徴的な動きがありました。 以前、都立小石川だけが突出して繰り上げを出す状況がありましたが、今年も同様の傾向が見られます。
今年の小石川では 24人が手続きをしなかった とのこと。
昨年は25人でしたので、ほぼ同じ水準です。
都立小石川は開成などの難関私立と併願する受験生が多いため、これは例年の流れとも言えます。 ただし今年は、本来160人合格予定だったところを151人に減らしています。それにもかかわらず繰り上げ人数がほぼ同じということは、割合で見ると辞退率はやや上がっていると考えられます。実質的には、辞退率は上昇していると見てよいのではないでしょうか。

□「公立合格でも私学へ」という流れ
全体的に見ると、公立一貫校に合格しても私学を選ぶ受験生の割合が増えている印象です。 以前は「都立小石川だけ」という感じもありましたが、今年は倍率が低下した武蔵でも、
• 今年:15人辞退
• 前年:19人辞退

と、倍率が下がったにもかかわらず二桁の辞退者が出ています。倍率低下の影響で辞退者数自体はやや減少はしていますが、それでも二桁というのは小さくない数字です。
公立10校合計では、
• 今年:108人辞退
• 昨年:99人辞退

となり、辞退者が3桁に達したのは初めてかもしれません。
この数字からも、公立一貫校を取り巻く状況が少しずつ変化していることが読み取れます。

▼私立男子校:結果と繰り上げ状況

前回の動画でもご紹介した通り、今年は合格者数を増やした学校が多かったのが大きな特徴です。
“受験者数が減少しているにもかかわらず、合格者数を増やしている学校が目立ちました”
サンデーショックの影響で女子校にこうした動きがあるのは想定されていましたが、実は今年は男子校の方が動きが目立っていたというのが、ひとつのトピックスです。

□開成・筑波大学附属駒場(国立)
注目すべき点として、7〜8年前までは、この最難関男子校では、2月11日の祝日に「招集日」があり、そこで出席人数を確認して不足分を繰り上げ合格で補う流れが一般的でした。
しかしここ数年、開成については合格発表後すぐ、2月3日の段階から繰り上げを出す動きに変わってきているように見えます。今年は開成が合格者数を11人増やしましたが、それと同じくらい繰り上げも出ている印象です。

□麻布
麻布は今年、合格者数を20人増やしました。応募者数は減少していたようですが、それでも合格発表(2月3日)の直後から繰り上げが出ているように見えます。
昨年よりはやや少ないものの、一定数の繰り上げが動いている印象で、合格者を20人増やしてもまだ少し不足があったのかもしれません。

男子校結果と繰り上げ状況
男子校結果と繰り上げ状況

□武蔵
例年通りの動きに見えますが、2月11日前後に少し動きがあったようにも感じられます。招集日に来なかった受験生がいた可能性も考えられますね。

□駒場東邦
2月第1週はあまり繰り上げが出ていませんでしたが、ここに来て再び動きが出ています。 筑駒周辺の動きとも関係している可能性がありそうです。

□慶應義塾普通部
2月半ばに入ってから、パタパタと動きが見られます。
慶應義塾普通部・中等部・湘南藤沢の3校全体がまだ動いているため、他校にも影響が出る可能性があります。

□聖光学院
一度落ち着いたように見えましたが、2月11日頃から再び少し動きが出ています。

□立教新座
今年は今のところ大きな動きがないように見えます。
昨年はこの時期までに、
• 第1回:補欠102位まで
• 第2回:補欠11位まで

繰り上げが出ていましたが、今年はホームページ上で情報が更新されていません。
塾側の動きもゼロではありませんが大きくはなく、今年は繰り上げが出ていない可能性もあります。

立教新座
立教新座

□攻玉社
今年は繰り上げを出さない方向で動いているようです。

□巣鴨・世田谷学園
繰り上げが出ている様子が見えます。

□桐朋
募集定員を減らしたため合格者数も減っていますが、繰り上げの動きはあるように見えます。

□浅野
繰り上げが止まらない状況で、2月16日以降も継続する可能性があります。

□東京都市大学付属・逗子開成・本郷・城北
これらの学校は繰り上げがなくても足りているのか、現時点では大きく動いている印象はありません。

□獨協
この時期になって少し動きが出てきています。

私立男子校
私立男子校

▼私立女子校:結果と繰り上げ状況

今年の女子校は、サンデーショックの影響で入試日程が動いたことが大きなポイントでした。 その影響もあり、例年とは少し異なる動きが見られています。

□桜蔭・女子学院
この2校はともに合格者数をやや多めに出しています。ただ、ここに来て女子学院の繰り上げがまだ動いているように見えます。これは慶應義塾中等部の動きが影響している可能性もありそうです。
実はこの時期に女子校で繰り上げが出ているように見えるのは、ここ最近ではあまり見られなかったことです。近年は女子校の繰り上げは比較的少なかっただけに、今年は少し違った様子がうかがえます。

□立教女学院・東洋英和女学院・白百合学園
この3校も、繰り上げを出しているように見えます。
全体として、“合格者数はやや絞り気味に出しつつ、繰り上げで人数を調整している印象”があります。 今年はサンデーショックの影響で受験生の動きが読みづらかったため、
「まずは合格者数を抑えめに出し、その後の状況を見て繰り上げで調整する」
という判断をした学校が多かったのかもしれません。

□浦和明けの星女子
もう少し繰り上げが増えるかと思われましたが、昨年と大きく変わらない印象です。
もちろん繰り上げは出ていますが、極端に多いという状況ではなさそうです。

私立女子校
私立女子校

□香蘭女学校
こちらも合格者数をやや絞り気味に出していた印象があり、前半には繰り上げの動きが見られました。 ただ、現在は徐々に落ち着いてきているように感じられます。

▼私立共学校:結果と繰り上げ状況

□慶應義塾湘南藤沢・慶應義塾中等部
この2校は、2月半ばに入ってからも少し繰り上げの動きが見られます。
慶應系列は影響力も大きいため、ここが動くと他校にも波及する可能性がありますね。

□広尾学園・渋谷教育学園渋谷
本日(2月16日)確認したところ、こちらも繰り上げが少し動いています。最難関共学校のこのあたりが動いているのは、今年の特徴のひとつと言えそうです。

□都立小石川・筑波大学附属(国立)
国公立校ですが、この2校も動きがあるように見えます。

□東京都市大学等々力・東京農業大学第一
今年は人気も高かった学校ですが、倍率が極端に上がったわけではありません。ただ、定員はしっかり満たせているようで、現時点では繰り上げの動きはあまり見られません。むしろ定員をやや上回る可能性もあるのでは、という印象です。そのため、ここから“玉突き”で他校の繰り上げが大きく動く可能性は、あまり高くないかもしれません。

□法政大学
こちらは少し動きがあるように感じられます。ただ全体的に見ると、GMARCHレベルの大学付属校は今年も繰り上げは比較的少なめです。立教新座も今年は大きな動きが見られていませんね。

共学校
共学校

▼まとめ

全体的に見ると、今年の中学入試は最初にお話しした通り、東京都23区内では受験者数が増加しました。
また、埼玉の開智や開智所沢でも受験者数は増えていますが、繰り上げが止まらない状況が続いています。そのため、埼玉も受験者数が増えた一方で・・・
“実際の手続き状況は意外と厳しかった”
のではないかとも感じます。
神奈川でも似た傾向があり、一部の学校では定員が十分に埋まっていないように見えるものの、これ以上合格者を増やすと塾が出す結果偏差値が下がってしまう可能性もあるため、あえて繰り上げを出さずに調整している学校もあります。
そうした点を踏まえると、神奈川でも
• 23区から受けに行きやすい学校
• 23区内のように人数が増えて厳しい学校
• 少し離れた地域でそこまで厳しくなかった学校

というように、エリアによって状況に差があった印象です。
文教大学付属は受験者数が大きく増え、2月5日の入試前には入学手続き者がすでに定員を超えていた、という話も聞いています。
詳細はまだ資料を確認中ですが、「最大限合格者を出しました」という内容も書かれており、今年はこうした学校も確かにありました。また、学校数自体は多くないですが、学校によっては・・・
“合格者数を絞ることで難化したケースもあった”
ように思います。
中堅校の中でもその傾向が見られ、例えば安田学園などはその可能性があるでしょう。 倍率だけでは見えない部分で難しくなった学校もあり、エリアによって難化の差が大きかったため、結果として「ねらい目」や「穴場」と言える学校も存在していたのかもしれません。そのような学校があることを加味しつつ、志望校を決めると、どこかの学校は合格しやすかったのかもしれません。

首都圏中学入試まとめ
首都圏中学入試まとめ

▼2026年度入試終わりに…

これで、2026年度入試に関する情報はひと通りお伝えし終わりました。
中学受験は「ブームで大変だ」と言われることも多く、私たちも「どこかで必ず合格できるように戦略を立てましょう」と呼びかけ続けてきました。
ただ実際には、学校によっては受けやすくなっているところもまだあります。
最近は「低学年から準備しないと中学受験は無理」と思われがちですが、決してそんなことはありません。この動画をご覧になっている方はすでに受験を考えている方が多いと思いますが、迷っている方も「大変そう」と必要以上に不安にならなくて大丈夫です。学校はたくさんありますので、ぜひ前向きに検討していただければと思います。 そのあたりについては、私(後藤)が執筆し、6月頃に発売予定の中学受験本にも詳しく書いているはずですので、よろしければぜひご一読ください。

最後にひと言。
今年も各校で本当に大変な入試だったと思います。
第一志望校に合格できる子は、実はほんの一部です。
第一志望校に合格できる子の方が圧倒的に少ないです。

第一志望に届かなかったご家庭では、親御さんの方がまだ気持ちの整理がついていない方もいらっしゃるかもしれません。でも、中学受験は最初は親が始めた挑戦だったとしても、途中から子ども自身の目標になり、本人が一人で試験会場へ行き、一人で戦い抜いた経験です。
たった一校でも合格を勝ち取ったことは、本当に大きな価値があります。第一志望ではなかったとしても、その合格はどんなトロフィーよりも輝いています。ぜひもう一度、お子さんをしっかり褒めてあげてください。そして親子でお互いを褒め合っていただきたいと思います。
もし結果が思い通りでなかったとしても、努力した事実は決して消えません。
この受験で積み重ねた頑張りは、これからの人生の大きな糧になります。
受験はゴールではなく、ここからが新しいスタートです。

本当にお疲れ様でした。そしてこの2026年度入試に向けた動画も最後となりました。1年間ご覧いただきありがとうございました。

受験お疲れさまでした
受験お疲れさまでした
講演者紹介
声の教育社 三谷
  • 学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。
  • 中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」など、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」他での執筆も多数。
  • 私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビが無いためやや世情には疎い。
声の教育社 後藤
  • 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。
  • 編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。
  • 保護者として息子の中学受験も経験。
  • 三度の飯より過去問が好き。

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