帰ってきた声教保護者会2025-2026③「入試直前チェック ラストチェック用オマケ動画もあるよ!」
出典:声教チャンネル(声の教育社)
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いよいよ中学受験が始まりましたね。
塾の現場を離れた元塾講師としては、どこか「いいなあ」と感じてしまう時期でもあります。
現場にいた頃を振り返ると、受験期は塾の先生にとっても特別な時間でした。これまで積み重ねてきた準備を経て、いよいよ本番。「入試当日」「入試が始まってから」の動きについて、ここからはお話ししていきたいと思います。
▼入試準備の注意点
現在は、ほとんどの学校が「ネット出願」になりましたよね。その分、入力ミスには十分注意したいところです。また、「受験票の書式が学校ごとにほぼ同じ」、という点も要注意です。入力作業はコピー&ペーストで効率よく進められる反面、印刷した受験票を持参する際に、別の学校や別日程のものを持って行ってしまうというトラブルが実際に起きています。
万が一間違えてしまっても、学校の先生に相談すれば柔軟に対応してもらえることも多いとは思います。「それだけで受験不可」という学校は少ない印象です。
ただし、実際にこんなケースもありました。
2回入試を実施している学校で、2回目の試験を受けに行ったにもかかわらず、1回目の受験票を持参してしまい、「受験できません」と判断された受験生がいたのです。本人確認ができれば受験できても良さそうに思いますが・・・
「ルールはルール」
と厳格に対応する学校もありますのでご注意ください。
だからこそ・・・
・出願期間の確認
・受験日程ごとの受験票の管理
・検定料の支払い(クレジットカード決済など)
こうした事務的な準備は、大人の役割としてしっかり整えておくことがとても大切です。
▼持ち物の注意点
□筆記用具
持ち物について確認していきましょう。まずは・・・
・受験票
・筆記用具
筆記用具について、私(吉村)は鉛筆推奨派です。鉛筆を数本まとめて持っていくのがおすすめです。
理由はシンプルで・・・
・鉛筆の方が壊れにくい
・シャープペンだと、芯が出なくなることがある
・無意識に分解してしまったりすることがある
ですが、鉛筆ならそうした心配がほとんどありません。
もちろん、普段から使い慣れているシャープペンがあるお子さんは、それを使っても問題ありません。ただし、鉛筆でもシャープペンでも、机の上に1本だけでなく、予備も含めて複数本出すことになりますよね。その際、鉛筆は転がりやすいので、輪ゴムで数本まとめておくと安心です。特に、事務用の茶色い輪ゴムは滑り止めになって使いやすいですよ。意外と見落としがちですが、気をつけたいポイントです。
基本は、鉛筆・消しゴム。そのほか、学校によってはコンパスが必要な場合もあります。算数で作図が出題される学校ですね。これは必ず募集要項を確認してください。持ち物は学校ごとに異なり、「必要な場合は明確に記載」されています。
実際には「持ってきてください」と書いてあっても、使わない年もありますが、「念のため持参」を求めている学校もあります。逆に、募集要項に書いていなければ、コンパスを使う問題は出ないと考えてよいでしょう。
□時計
腕時計についてです。最近はスマートウォッチもありますが、不可と考えてください。
募集要項に明確に書かれている学校も多く・・・
・計算機能付きのデジタル時計は不可
・針の時計のみ可
といった指定がある場合があります。
また、「腕時計を必ず持参してください」と書かれている学校もあります。
実は・・・
・教室に時計が設置されていない学校もある
・普段は時計があっても、試験のときだけ外す学校もある
これは、「時間の使い方も試験の一部」という考え方ですね。必ず募集要項を確認し、条件に合った時計を用意しましょう。
□試験前に読む教材
試験直前に読むものは、厳選することが大切です。
参考書や問題集をたくさん持って行って、「あれもこれも見よう」とすると、かえって落ち着かなくなります。おすすめは、「算数はこれだけ見る」といったように・・・
“見るものを1つ決めておくこと”
会場に着いて、パッと開いて軽く眺めるだけで済むものが理想です。
考え込んだり、問題を解いたりするものは避けましょう。試験会場では・・・
“鉛筆や消しゴムを使うのは本番だけ”
という意識でいてください。
例えば、
・算数なら単位換算の確認
・社会なら直前の時事問題
・国語なら、よく間違えやすい漢字の確認
・「藤原頼通」の「通」の字
間違えやすくて出やすいものをまとめたメモを持っていくのも良いですね。新しく作る時間がなければ、普段使っている教材で十分です。
□自宅から会場まで
次に、試験会場に着くまでの準備です。
まず、交通系ICカードは必ず確認してください。
・残高が十分にあるかどうか確認する
・事前にチャージしておく
この2点が大切です。
「当日チャージすればいい」と思いがちですが、改札で残高不足の音が鳴ると、それだけで焦ってしまう受験生もいます。残高不足で乗る予定の電車に乗れない、という事態は避けたいですよね。
これは受験生本人だけでなく、保護者の方も同じです。想定外のことが起きたとき、実は大人の方が慌ててしまうこともあります。だからこそ、事前のチャージ確認はとても重要です。
会場までの経路検索も事前に行うと思いますが、一部の学校を除き、車での来校はあまりおすすめしません。
電車の遅延であれば、学校側が一斉に対応してくれますが、車での遅刻は個別対応となり、「試験時間の延長不可」「受験不可」となる可能性もあります。
安心して試験に臨むためにも、公共交通機関の利用を基本に、余裕を持った行動を心がけたいですね。
▼合格発表について
「夜遅い合格発表を、受験生本人に見せるべきか?」
これは多くのご家庭が悩むポイントですよね。
最近は即日で合格発表が出る学校も増えていて、発表時間も21時前後というケースが多い印象です。ただ、午後入試の学校などでは、22時、場合によっては23時頃になることもあります。
そうなると、「受験生本人も起きて待ったほうがいいのか?」と迷いますよね。気持ちとしては、やはり本人も見たいと思うでしょう。ただ、翌日も試験があることを考えると・・・
“無理に起きて待つより、しっかり休むことを優先したい”
ところです。そのため、あらかじめ・・・
“〇時以降の合格発表は、お父さん・お母さんが見るね”
と約束しているご家庭もあります。中には、「即日発表でも、受かっていても落ちていても、その日は本人には伝えない」と決めているご家庭もありますね。
例えば、受験生を先に寝かせて、保護者だけで合格発表を確認する。もし合格していた場合、どうするか。これはケースバイケースですが、少し起こしてあげてもいいと思います。
“合格していたよ。だから、明日もまた頑張ろうね。”
そう声をかけて、安心させてから、もう一度しっかり寝かせてあげる。これは、とても良い対応だと思います。
▼子どもへの声かけ
受験では、良い結果もあれば、思うようにいかない結果もありますよね。
ただ、保護者の方だけ、家庭だけで、受験生の気持ちをうまく立て直すのは、実はとても難しいことです。「なんて声をかけたらいいんだろう」と悩むのは当然ですし、それは経験値の問題でもあります。
10人も20人も、自分の子どもを受験させているわけではありませんから、戸惑ってしまって当たり前です。だからこそ・・・
“塾の先生など、第三者の大人の力をうまく借りること”
は、とても大切だと思います。
「抑えの学校に合格して、少し気が緩みすぎているのを引き締めてほしい」
「不合格のあと、どう立て直せばいいか相談したい」
そんなときは、電話でもいいですし、試験の帰りに少し塾に立ち寄るのも一つの方法です。頼れるときには、遠慮なく塾を頼ってほしいですね。私たちも塾講師時代、多くの「不合格後のケア」をしてきました。
第一志望校に不合格だった子が、翌日も試験を控えている――そんな場面では、できるだけ冷静に、落ち着いて本人と向き合います。
家で合格発表を見て、泣きながら塾に来る子もいます。私は基本的に「泣きたいときは、泣かせていい」派です。泣いてスッキリできるなら、それも大事なプロセスだと思います。
よく伝えていたのは、こんな言葉です。
「泣きたいだけ泣いていい。でも、1秒でも早く泣き止んで、明日のことをやろう。」
同じように泣いている子は他にもいるけれど、ずっと泣き続けてしまう子もいます。
「その子より少しでも早く立ち直って、明日に向かおう。」
そう声をかけて、教室で少し算数のプリントをやってから帰る――そんなこともよくありました。実は、これだけでも気持ちが切り替わる子は多いのです。
一方で、寄り添いすぎて慰め続けることで、保護者の気持ちと受験生の気持ちが共鳴し、悲しさがどんどん大きくなってしまうこともあります。その点は、少し意識しておきたいところです。
不合格の話が続きましたが、合格したときについても触れておきます。
たとえ「安全校」「絶対に受かると思っていた学校」であっても、合格発表を見たときの嬉しさは格別です。受験生も保護者の方も、本当に嬉しいですよね。その喜びは、次の日の試験への大きな力になります。
そして私は・・・
“体調よく、機嫌よく試験会場に送り出せたら、それでもう親の仕事は完了”
だと思っています。
中学受験は、受験生にとっても、保護者にとっても、基本的には“初めて”の経験です。
上の子で経験があったり、周囲の受験を見て知識があったりしても・・・
“「この子の受験」は最初で最後”
うまくいかないことがあっても、それは決しておかしなことではありません。
だからこそ、大人はできるだけいろいろなケースを想定し、「うまくいかなかったとき」のことも含めて受験に臨んでいただけたらと思います。その姿勢が、きっとお子さんの大きな支えになります。
▼最後に
声教チャンネルをご覧いただいている、2026年度受験組の皆さん。心から、第1志望校合格を願っています。そして、私たちのもう一つの願いは、この中学受験を振り返ったときに・・・
「楽しかった」
そう言って終えてもらえることです。ここまで本当によく頑張ってきました。
どうか自分を信じて、最後まで力を出し切ってください。
応援しています。
頑張ってください。
このあと、“オマケチェック動画”もありますので、動画でぜひご覧ください。