【中学受験】2026年度1月入試(前半)なぜ?受験者増加でも倍率低下? ※2026年1月16日時点 声教チャンネル テキスト版
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2026.01.17
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【中学受験】2026年度1月入試(前半)なぜ?受験者増加でも倍率低下?
※2026年1月16日時点

目次:2026年度1月入試(前半)なぜ?受験者増加でも倍率低下? ※2026年1月16日時点

さあ、いよいよ始まりました。1月入試です!本番に突入しましたので、さっそく最新の状況をお伝えします。今回は「埼玉の入試動向」についてのお話です。
今回ご紹介する数字は、1月10日の入試解禁日以降、1月16日時点で公表されているデータをもとにしています。まだすべての情報が出そろっているわけではありません。実際、1月15日・16日のデータが未公表の学校もありますので、今回のお話はあくまで一部の状況となります。また、すでに公表されている数字についても、今後修正が入る可能性があります。
そのため、現時点での情報としてご理解ください。正確な数値は日々更新されることもありますので、あわせて各学校の公式ホームページの発表もご確認いただければと思います。

2026年度1月入試結果前半
2026年度1月入試結果前半

▼開智所沢

まずは、やはり今年も開智所沢から見ていきましょう。
応募者数は今年も増加しています。過去問の出庫率も高かった状況ではありますが、 学校の事前の方針どおり、合格者が増え、結果として倍率は下がっています。

開智所沢
開智所沢

合格者数については、まだすべての試験回が終了しているわけではありませんが、1月10日から15日までの5回分を合計すると・・・
・今年の合格者数は4,344人
・昨年の合格者数は3,539人

約1,000人近く増加しており、増加率は22.7%です。かなり多くの合格者を出してくれた印象ですね。
特に初日は・・・
・今年の合格者数は2,518人
・昨年の合格者数は1,978人

でした。単純に見ると、2,000人弱から2,500人超へと大きく増えていますが、倍率は・・・
・今年は1.75倍
・昨年は1.94倍

と、応募者は増えた一方で下がっています。ただ、それでも依然として高倍率で、決して簡単な入試ではありません。

受験者数増でも倍率低下
受験者数増でも倍率低下

1月入試は前受けとして受験しているお子さんも多いので、できればもう少し倍率が下がってほしいところですが、それでも「思っていた以上に合格を多く出してくださったな」という印象はあります。
また、開智所沢では初日に試験開始時間が遅れたという話もありました。受験生を試験教室に案内するのに想定以上の時間がかかってしまったようです。
その影響で、午後入試を予定していた学校では、「午前中に開智所沢を受験したお子さんが間に合わない」という状況が発生し、やむを得ず試験開始時間を遅らせた学校もあったと聞いています。
これはなかなか大きな出来事ですね。
さらに、帰宅時間帯には東所沢駅で入場制限がかかったという話もあります。ホームに人があふれてしまうのではないか、というほど多くの受験生と保護者が集まったようです。

混雑により開始時刻を繰り下げ
混雑により開始時刻を繰り下げ

▼開智

開智所沢とあわせて出願できる学校です。開智も開智所沢同様、
・応募者数は増加
・合格者数も増加

という状況でした。

開智
開智

1月10日以降の入試動向を見ると、先ほどの開智所沢もそうでしたが、昨年は1回目試験のあとに倍率が7倍近くまで上がった回がありました。開智所沢では、昨年は14倍という非常に高い倍率の回も見られましたね。
それに対して、今年の入試では、そうした極端に高い倍率の回は見られていません。「とんでもない数字」にはなっていない、というのが正直な印象です。
この背景の一つとして考えられるのが、今年の入試から・・・
特待入試を「複数回受験による加点」の対象から外した
点です。つまり・・・
特待については、あくまでチャレンジ層、成績上位の受験生でなければ合格できない仕組み
にした、という学校側の方針変更が影響している可能性があります。

加点措置変更
加点措置変更

▼栄東

今年は試験回数を1回減らしており、受験者数・人数ベースで見ると「ほぼ昨年並み」と言えなくもないのですが、応募者数自体はやや減少しています。
それに伴い、実は合格者数も少し減っています。ただし倍率を見ると、1月10日の1回目「東大コース」は・・・
・今年が1.52倍
・昨年が1.55倍

と、ほぼ例年通りの水準です。
受験者数が減った分、合格者数も調整された形で、全体としてのレベル感は大きく変わっていない印象です。

入試自体はすでに終了していますが、すべての試験回の数字がまだ出そろっていません。現時点で確認できているのは、1月12日までのデータとなります。

栄東
栄東

栄東の場合、昨年も受験生の実数は開智や開智所沢を上回っていましたし、校舎や教室の収容人数がすでにかなり限界に近い状況です。定員超過をある程度抑える必要があるため、試験回数を減らすなどして、倍率を意図的に抑え気味にしていると考えられます。
数字だけを見ると、「昨年とあまり変わらない入試結果」とも言えそうですが、実際に受験生や保護者、塾関係者から話を聞くと、今年は受験生のレベルがやや上がっている印象があります。
栄東は、すでに難関校の一角として認識されてきている、そんな雰囲気がありますね。
倍率自体はわずかに緩和しているように見えますが、実質的には受験生の学力層が上がっていると考えてもよさそうです。

第一志望者も増
第一志望者も増

▼埼玉栄

栄東と同じ系列校である埼玉栄についてです。
こちらは受験者数が増加していますが、その背景としては・・・
「1月入試でまず合格を確保したい」という前受け校としての位置づけが強まっている印象
があります。
栄東が難化してきたことで、「とにかく1月で合格を取りたい」という受験生の一部が、栄東を避けて埼玉栄を選んでいる流れは、自然な動きと言えるでしょう。実際、応募者数はおよそ20%増加しています。過去問題集の売れ行きも好調だったようです。
一方で、倍率自体はほとんど変わっていません。そのため合格者数は増加しており、1回目入試では・・・
・今年は1,491人
・昨年は1,208人

今年は300人増えています。
さらに、1月10日の午前・午後(1回目・2回目)を合計すると・・・
・今年は2,516人
・昨年は2,018人

約25%の増加となっています。

埼玉栄
埼玉栄

そうなると「学校が生徒であふれてしまわないか」と心配になるところですが、埼玉栄の森山先生は、この点について自信を示されています。
「埼玉県内の受験生数自体は変わっていない」とのことで、増えているのは主に東京からの受験生だという見方です。つまり・・・
「東京の受験生は合格しても実際には入学手続きをしないケースが多いと見込んでいる」
ということですね。
埼玉の受験生数は増えていない
東京からの受験が増えている

・・・そう考えると、エリアとしては少し異なりますが、大宮開成でも受験者数が減少している点は、同じ流れとして捉えられそうです。

歩留まり低いと予想?
歩留まり低いと予想?

▼大宮開成

1回目入試については、応募者数はわずかに増えているものの、全体で見ると減少傾向が続いています。昨年も応募者数はかなり減っていましたが、今年も「回復した」と言えるほどではありません。
一方で、倍率自体は緩和されており、合格者数はやや多めに出されています。
これは・・・
「埼玉県内の受験生は合格すれば手続きをするだろう」
という前提のもとで、合格ラインを設定しているためだと考えられます。
その背景には・・・
「東京の受験生は歩留まりがあまり良くないだろう」
という見立てもあるのでしょう。そうした前提で合否判断をしている点は、埼玉栄と似た考え方だと思われます。その結果として、
・大宮開成
・栄東
・開智
・開智所沢

といった、「いわゆる難関校を受験する流れから、より合格を得やすい学校へシフトする動き」が見えてきます。この傾向は、埼玉栄や浦和実業の受験者増からも読み取れます。

大宮開成
大宮開成

▼浦和実業

浦和実業は、昨年も受験者数が増えていましたが、今年はさらに増加しています。学校側でも「どう対応しようか」という話が出ている、という声も実際に聞こえてきます。
特に1月12日の4科入試は・・・
・今年は2.35倍
・昨年は1.55倍

今年は大きく上昇しました。
同じく1月12日の午後に行われた英語を含む3科入試でも・・・
・今年は2.48倍
・昨年は1.67倍

と今年は大きな伸びを見せています。

浦和実業
浦和実業

こうした数字を見ると、その背景には・・・
・東京からの受験生が一定数いる
・埼玉在住で「通学したい」という思いはあるものの、学力的に栄東・開智・大宮開成では厳しいと判断し、浦和実業を選択するご家庭も増えている

というものがありそうです。
ただし、浦和実業は昨年すでに1クラス分定員を超えるほどの人気校です。カリキュラムの充実度も高く、特に「日常的に英語を使うイマージョン教育を行っている点」が大きな魅力ですね。
その分、1クラス増やすとなるとネイティブ教員の確保が必要になるため、学校側としても簡単ではありません。そのため、「今年は絶対に定員を超えられない」という方針を取っていると聞いています。こうした事情もあり、昨年より倍率はやや上がっていますが、極端に跳ね上がっているわけではありません。
うまく定員内に収まると良いなと思いますが、それだけ注目度と人気が高まっている学校だと言えるでしょう。

実技科目もネイティブ教員
実技科目もネイティブ教員

▼淑徳与野

昨年は本当に話題になりましたよね。特に医進コースの人気は印象的でした。
医進コースはスタートしてから人気が続いており、昨年は確か2年目だったと思いますが、それでも高い注目を集めていました。
ただ、さすがに今年は医進コースの応募者数が減少しています。
・今年は489人
・昨年は685人

の応募がありましたので、大きく減少となりました。

淑徳与野
淑徳与野

一方で、合格者数はほぼ変わっていません。
・今年は236人
・昨年は234人

と、むしろ2人増えています。その結果、倍率は昨年の約3倍から2.02倍へと落ち着きました。
とはいえ、これまでの倍率の高さが、受験生にとってやや敬遠材料になったと見てよさそうです。
同様に、1回目の4科入試についても、応募者数はわずかに減少しましたが、合格者数は増えています。
背景として考えられるのは・・・
「昨年2月4日の入試後に、繰り上げ合格が24人ほど出たこと」です。
繰り上げ対応は学校側にとっても大変だったのではないかと思います。その点を踏まえ、今年はやや合格ラインを緩和しているのではないかと考えられます。

受験者数減だが合格者数増加
受験者数減だが合格者数増加

こうした動きは、開智や開智所沢にも共通しているように感じられます。昨年はこれらの学校が非常に高い人気を集め、倍率も上がりましたが、その一方で繰り上げ合格が多く発生していました。
その反省も踏まえ・・・
「今年は合格者数を増やして、早い段階で受験生を確保しにいく方針」
が見て取れます。なお、淑徳与野は補欠合格については例年公表していますが、2024年度入試では、実際の繰り上げ合格は出ていなかったと考えられます。

埼玉私学でも同じ傾向
埼玉私学でも同じ傾向

▼浦和明の星女子

入試結果は本当にその年ごとに変わりますが、浦和明の星女子もその代表例と言えそうです。毎年、一定数の繰り上げ合格は出している学校ですが、今年の動きを見ると、少し変化が感じられます。
今年の1回目試験の応募者数は・・・
・今年は1,874人
・昨年が1,919人

やや減少しました。一方で、合格者数は・・・
・今年は1,103人
・昨年は1,090人

今年は増加しました。その結果、倍率は・・・
・今年は1.66倍
・昨年は1.73倍

年々わずかに緩和している印象です。
昨年は21人の繰り上げ合格が出ていましたので、その分を見越して、「今年は最初から少し多めに合格者を出した」と考えることもできそうです。

浦和明の星女子
浦和明の星女子

もともと浦和明の星女子は、
「定員超過で学校運営に支障が出ないよう、合格者数を抑え目に出す傾向」
のある学校です。ただ、その考え方が少し変わってきているのかもしれません。校長先生が交代されたことも、影響の一因として考えられそうですね。
こうした動きから見ると、浦和明の星女子に限らず、
「繰り上げを見越して合格者数をやや多めに出す学校が増えている」
ように感じられます。これは、歩留まりが以前よりやや下がっているという見方もできるでしょう。
背景としては、埼玉入試全体で、東京から受験する受験生がかなり増えている点が大きいと考えられます。参考までに、2年前の入試を振り返ると・・・
・1回目(1月入試):倍率1.83倍
・2回目の2月4日入試:募集40人に対して合格者が44人と非常に絞られ、倍率は6.45倍

と2回目は極端な倍率になりました。
これは、1回目の入試で想定以上に手続き率が高く、「次は合格者を絞らないとまずい」と判断した結果だと思われます。ところが、結果的には33人の繰り上げ合格が出ることになりました。
また、淑徳与野と浦和明の星女子はいずれも女子校です。今年は2月入試に入ってから、いわゆる「サンデーショック」の影響が出る可能性も考えられます。
日程をうまく活用して、都内で合格を取る受験生が増える、いわば「サンデーチャンス」の年になることを見越し、「ある程度合格者を出しておかないと危ない」と判断している可能性もあります。
そうした見通しのもと、浦和明の星女子は第1回入試では、やや多めに合格者を出したのではないか、と考えられます。

1月試験は歩留まりが引くくなると予測?
1月試験は歩留まりが引くくなると予測?

▼適正検査型入試について

適性検査型入試を実施している学校については、全体的に応募者数が減少しています。
浦和実業の適性検査型入試も、今年は応募者が減っていますね。これは、公立一貫校全体の人気がやや落ち着いてきていることを示していると考えられます。

適正検査型入試
適正検査型入試

ただし、埼玉県内でも例外はあります。実は川口市立は、声の教育社の過去問出庫率がトップでしたし、市立浦和についても、今年は昨年より応募者数が増えています。
こうした状況を踏まえると、減少しているのは主に・・・
「都内の公立一貫校受検者」
だと考えられます。都内で公立受検を考えていた層が、埼玉の適性検査型入試を受けに来ていた割合が高かったため、その動きが弱まったことで、埼玉県内の適性検査型入試を行う学校でも応募者数が減っている、という構図が見えてきます。

東京からの前受けも減っている?
東京からの前受けも減っている?

▼まとめ

埼玉県の場合、2月にも入試を行う学校は限られているため、「1月入試である程度合格者を多めに出そう」という学校側の動きが、今年ははっきりと感じられます。 なお、応募者数を増やしている学校についても、その多くは・・・
・都内からの受験生が増えていることによるもの
・埼玉県全体の受験人口が増えているわけではない

という雰囲気です。ただ・・・
・浦和明の星女子
・栄東
・開智
・開智所沢
・淑徳与野

といった学校では、都内在住であっても「手続きをしようかな」と考える受験生が、やや増えている印象があります。それが結果的に合格の難化につながっている可能性もあります。
そうした流れの中で、駅からのアクセスが良いことを前提に・・・
・浦和実業
・武南

といった学校が受験者数を伸ばしている点は、今年ならではの少し特徴的な動きだと感じます。

1月入試前半まとめ
1月入試前半まとめ

入試はまだまだこれから続きます。
何よりも健康を第一に、最後まで諦めずに受け続けてほしいと思います。特に今年は・・・
「諦めずに最後まで受け続ける気持ち」
がとても大切です。ゴールはもうすぐです。最後まで、頑張ってくださいね。

合格祈願
合格祈願
講演者紹介
声の教育社 三谷
  • 学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。
  • 中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」など、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」他での執筆も多数。
  • 私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビが無いためやや世情には疎い。
声の教育社 後藤
  • 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。
  • 編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。
  • 保護者として息子の中学受験も経験。
  • 三度の飯より過去問が好き。

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