【中学受験】速報!2026年度入試 時事問題「11・12月実施の中学入試で実際に こう出た!」もしかするとこのまま1・2月の入試でも出るかもしれない⁉ 声教チャンネル テキスト版
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2025.12.26
読了目安:8分

【中学受験】速報!2026年度入試 時事問題「11・12月実施の中学入試で実際に こう出た!」もしかするとこのまま1・2月の入試でも出るかもしれない⁉

【中学受験】速報!2026年度入試 時事問題「11・12月実施の中学入試で実際に こう出た!」もしかするとこのまま1・2月の入試でも出るかもしれない⁉

中学編集部の松村です。皆さん、お久しぶりです。1年ぶりですね。
今回のお話の収録は12月24日ということで、受験生の皆さんにとっては、まるでサンタクロースのようなタイミングです。私、後藤もクリスマスらしいネクタイでお話ししています。
実は昔塾の先生をしていた頃、受験生の生徒たちに、ネクタイなどを通して少しでも季節感を感じてもらえたらいいなと思い、こうした工夫をしていました。そんな気持ちで、今回もお話ししています。
さて、2026年度入試は、もうすでに始まっています。関東でも、北関東や千葉では推薦入試がスタートしました。そこで今回は・・・
「実際に時事問題がどのように出題されたのか」
を、速報としてお伝えします。
これも早くお話ししないと「速報」ではなくなってしまいますからね。

速報!時事問題
速報!時事問題

私(松村)は毎年、この時事問題のお話を担当していますが、よく考えてみると、動画を見てくれている6年生の受験生にとっては、この時事問題のお話は毎年最初で最後なのですよね。受験生は毎年変わりますから、今日はぜひ一言だけお伝えしたいことがあります。
どれだけ受験勉強をがんばってきたとしても、時事問題にはその年ならではのトレンドが含まれています。ですから、もしわからない問題があっても、ショックを受ける必要はありません。
この時事問題の動画を通して、「あ、こんな出来事があったのだな」と、少し楽しく、前向きな気持ちで見てほしいのです。
この動画を見て「難しいな」と感じるよりも、「そうそう、こういうことがあったな」と思い出すような感覚で見てもらえたら嬉しいです。
知らなかったこと、わからなかったことは、これから勉強すれば大丈夫ですからね。
余談ですが、私自身も、お正月の紅白歌合戦の出場者リストを見て、「あれ? 全然流行がわからないな」と思ったことがあります。でも番組を見ながら、少しずつ覚えていったのです。
1年を振り返ってみて、「自分、こんなに知らなかったのだな」と感じつつも、番組を楽しみながら学びました。
・・・ですので、受験生の皆さんも、「知らなかった」と焦る必要はありません!このお話から、一つひとつ学んでいってもらえたらと思います。

楽しく見て欲しい
楽しく見て欲しい

▼今回取り上げる時事問題一覧

【社会】
①茨城キリスト教学園(茨城):5月の教皇選挙についての問題
②東邦大学付属東邦(千葉):武力紛争についての問題
③茨城(茨城):AI/物流/米の値上がりについての問題
【理科】
① 茨城(茨城):クマの被害/太陽フレアについての問題

▼社会

➀茨城キリスト教学園:教皇選挙

茨城キリスト学園の社会の入試問題で、今年、「ローマ教皇が亡くなられた」というニュースが取り上げられました。その出来事について問う問題が出題されたのですね。これは正直、「やっぱり出るだろうな」と思っていたテーマです。
問題では・・・
「教皇選挙のことを何と言いますか?」
という形で問われていました。

茨城キリスト教学園
茨城キリスト教学園

この話題は、今後も多くの学校で出題される可能性が高いですね。
答えは・・・
「コンクラーベ」 です。
Netflixでも映画化されていて、話題になっていましたね。
コンクラーベが行われて、フランシスコ教皇から誰に交代したのかまで、しっかり確認しておくと安心です。

コンクラーベ
コンクラーベ

特にキリスト教系の学校では、これはもう必須の知識と言えるでしょう。
キリスト教系の学校を受験する人は、ぜひ丁寧におさらいしておいてください。

では、ここで一問。
「ローマ教皇の前のフランシスコ教皇は、どこの国の出身か」
知っていますか?

フランシスコ教皇はどこの国の出身
フランシスコ教皇はどこの国の出身

なかなか鋭い問題ですよね。
問題の解説にも載っていたと思いますが、答えは・・・
「 アルゼンチン」 です。

アルゼンチン
アルゼンチン

さらに、関連知識として バチカン市国 も重要です。世界で一番、人口と面積が小さい国ですね。
関連してもう一問!
「バチカン市国は東京ドーム何個分の広さか知っていますか?」

バチカン市国
バチカン市国

ローマ市内にありますが、東京ドームよりは大きいですよね。一応、立派な「国」ですからね。 正解は・・・
「約9個分」です。
イタリアのローマ市内にある、という点も合わせて覚えておきましょう。

東京ドーム約9個分
東京ドーム約9個分

このように、話題になったコンクラーベは、すでに入試で出題されています。
これは他の学校でも、今後必ず出てくると思いますので、ぜひしっかり覚えておいてください。

② 東邦大学付属東邦:推薦入試/武力紛争

千葉県の東邦大学付属東邦の推薦入試では・・・
「近年の武力紛争が起こった地域についての問題」
が出題されました。これはなかなか難しい問題ですね。世界情勢をきちんと勉強しているかどうかを、 一つひとつ丁寧に確認するような出題だと感じます。東邦大学付属東邦は、毎年のように時事問題でレベルの高い問題を出してきます。特に今回は推薦入試ですから、倍率も非常に高く、その分、難度の高い問題が出題されている印象ですね。

東邦大東邦
東邦大東邦

選択肢の内容が誤っているものを選ぶのですが・・・
この問題の答えは 「1」 です。
選択肢には、
「停戦自体は合意していたが、ハマスによる大規模な空爆によって停戦が破られた」
という内容がありました。しかし、これは誤りです。ハマスとイスラエルを同列に扱っている点が問題ですね。
・ハマスはテロ組織
・イスラエル軍のような大規模な空爆を行えるほどの軍事力は持っていない

おそらくこの問題は学校の先生が・・・
「イスラエル軍とハマスでは、組織の規模や軍事力が大きく異なるという点」
を理解しているかどうかを試す意図があったのではないかと思います。そういう意味でも、かなり考えさせられる難しい問題ですね。

武力紛争
武力紛争

茨城

●AI(チャットGPTについて)
こちらは、チャットGPTに関する問題が出題されました。
「チャットGPTは、オンライン上の大量のデータを読み込み、利用者の求めに応じて文章を作成する。 この作成された文章によって、どのような侵害が起こり得るか」
という内容の問題です。

チャットGPT
チャットGPT

答えは 「エ:著作権の侵害」 ですね。
大人であればすぐに思いつく内容ですが、子どもにとっては少し難しかったかもしれません。ただ、「著作権の侵害」という言葉自体は、ニュースなどでもよく取り上げられているので、知っていた受験生も多かった可能性がありますね。

著作権
著作権

● 物流(宅配に関する穴埋め問題)
こちらは、ここ1〜2年でトレンドになっているテーマです。宅配に関する穴埋め問題です。

物流
物流

「改めて配送し直さなければならない」という内容から、
①の答えは 「再配達」 です。
②は5文字以内で、再配達の負担が増える相手のことなので・・・
ドライバー」が正解ですね。

物流の2024年問題
物流の2024年問題

● 米の値上がり(米問題と歴史のつながり)
今年は「令和の米騒動」と呼ばれるほど、米に関する問題が大きく取り上げられました。 その流れで、歴史上の米騒動についても、しっかり覚えておく必要があります。
では学校からの問題の前に、ひとつ問題です。
「米騒動は何年に起こったでしょうか?」

米騒動
米騒動
答えは 1918年 です。

1918年
1918年

現在、米の価格が上がっていることと関連して、入試では・・・
「幕末における米の価格の変化」
「なぜ、このように米の値段が上がったのか」

を問われ、政治的背景の理解が求められます。

米の値上がり
米の値上がり

この解答は・・・
aとdなので「イ」が正解です。
時事問題そのものを知らなくても、これまでに学んできた歴史の知識を使えば答えられる、とても良い問題だと思います。

学習の範囲内
学習の範囲内

茨城中は、時事問題をそのまま出すのではなく、歴史の内容に落とし込んで出題するのが特徴的ですね。 入試問題全体に、さまざまなテーマが散りばめられています。「令和の米騒動」という言葉をきっかけに、 本来の歴史上の米騒動を確認させる、という狙いも感じられます。
あわせて・・・
「シベリア出兵」についても覚えておくとよいでしょう。
これが米騒動の一因になったことも重要なポイントですね。

コメに関することがらが出題されるかも
コメに関することがらが出題されるかも

さらに、享保の改革や寛政の改革における上米・囲い米などの米に関する政策も、持っている歴史知識を使って解かせようという意図で、今後出題される可能性があります。
享保の改革を行った徳川吉宗は 8代将軍。「米」という字は漢数字の八十八を組み合わせて書くことができます。ですから、8代将軍と米を結びつけて覚える、という教え方を、昔塾の生徒によくしていました。

八代将軍米将軍
八代将軍米将軍

▼理科:茨城

●クマの被害
「今年の漢字」の発表で「熊」が話題になりましたね。この熊に関連して、理科ではとても興味深い問題が出題されました。クマにはさまざまな種類がありますが、種類によって体の大きさや体重が大きく違うのです。実際に並べてみると、「確かに全然違うな」と感じると思います。 実は、この大きさには「ある法則」があります。
➀の問題では、次のように問われていました。
「寒いところに住む動物ほど体が(ア)、暑いところに住む動物ほど体が(イ)」
面白い問題ですよね。アとイに入る言葉は何でしょう。
イラストには、ホッキョクグマからヒグマまでが並んでいて、この図自体がすでにヒントになっています。正解は・・・
「寒いところに住む動物ほど体が【ア:大きく】、暑いところに住む動物ほど体が【イ:小さい】」

クマの被害
クマの被害

さらに②番では、
「なぜそのような違いが生まれるのか」
という理由まで答えさせる問題でした。この問題は、単なる知識問題というより、表や図をしっかり読み取れるかどうかがポイントですね。実はこれ、人間にも当てはまります。
「北欧の人は体が大きめで、赤道直下に住む人は比較的体が小さめ」
ですよね。クマの例と同じ考え方です。したがって、②の正解は・・・
オ:「体が大きいと熱が逃げにくく、寒さに耐えられるから」
となります。この法則は、ベルクマンの法則と呼ばれています。

ベルクマンの法則
ベルクマンの法則

さらに、もう一つ関連する法則として、アレンの法則もあります。この2つはセットで覚えておくとよさそうですね。中学入試で「この法則の名前は何ですか?」と直接聞かれることはおそらくはないですが、今回のクマの問題のように、「この法則はどんな内容ですか?」という形で出題される可能性は十分あります。ちなみに、アレンの法則は・・・
「寒いところに住む動物ほど、耳やしっぽなどの突き出た部分が短くなる」
という法則です。

アレンの法則
アレンの法則

●太陽フレア
こちらも茨城中の問題です。本当に茨城中は、時事問題の出題が多いですね。
岸本先生、今年もありがとうございます。入試が終わるとすぐに問題をご提供くださるのは、本当にありがたいことです。さて、出題された問題はこちらです。
「大規模停電、スマートフォンの通信障害、人工衛星の落下など、これらの原因となる(ア)フレアは何か」という穴埋め問題でした。
答えは「(ア) 太陽(フレア)」 です。

太陽フレア
太陽フレア

これもニュースでよく取り上げられていましたね。2024年から2025年にかけては、太陽フレアの影響が特に出やすい時期にあたるそうで、そのため今年や去年の入試では、よく出題されています。
ただ、日常生活の中で「今日は太陽フレアの影響」と感じることは、ほとんどありませんよね。 「太陽フレアのせいで今日は疲れやすい」なんてことは、実際にはないようです。
そのため、(イ)の正解は
イ:「オーロラ」 となります。

▼まとめ

今回はここまでになりますが、1月の試験が始まりましたら、また改めて出題時事問題を調べて、皆さんにお話ししていきたいと思います。

まとめ
まとめ

では最後に、少しだけお話をさせてください。
たぶん小学生の皆さんのほうが詳しいかもしれませんが、「倍倍FIGHT!」という曲が流行っていたそうですね。受験生の皆さんには、今まさに勉強に向かって、ぜひ「倍倍ファイト」してもらいたいなと思います。歌詞では、「倍の倍のFIGHT 倍倍FIGHT」とあるのですが、言葉としてはなかなか難しいですよね。「倍倍」が2倍は分かるけれど、「倍の倍…」だと計算上は「2×2=4」それの倍倍なので、
「4×2×2=16」なんて考えたりもしました。
「今日は歌詞の通りにファイトしよう」と思ったら、問題2問だったところを、計算上だと、16問やらなきゃいけないということになります。ですが、もちろんそういう意味ではないのですよね。要するに・・・
「最後まであきらめず、全力でがんばってほしい」
という気持ちです。もうここまで来たのですから、人よりも、もう一段階上の「倍倍ファイト」をしてほしいと思っています。

倍倍FIGHT!
倍倍FIGHT!
他人よりも倍倍FIGHT!
他人よりも倍倍FIGHT!

本当に、最後の踏ん張りどころですね。この「倍倍FIGHT!」の曲の中には、他にも
「You will never walk alone」
――「君は一人じゃない」
という歌詞があります。
これは、中学受験にもそのまま当てはまる言葉だと思います。受験は一人でがんばっているように感じることもありますが、実際には、塾の先生やご家族が、いつもそばで支えてくれています。
私も最近まで歌詞をきちんと知らなかったのですが、改めて聴いてみると、「こんなにいい曲だったのだな」と感じました。そのことも、ぜひ皆さんにお伝えしようと思いました。

君は決して一人じゃない
君は決して一人じゃない

ですので、受験生の皆さん、受験生活もいよいよ終盤です。
もうひと踏ん張り、倍倍ファイトして、「You will never walk alone」を胸に、最後までやり切ってください。応援しています。

講演者紹介
声の教育社 後藤
  • 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。
  • 編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。
  • 保護者として息子の中学受験も経験。
  • 三度の飯より過去問が好き。
声の教育社 松村
  • 学生時代から塾講師を始め、現在は声の教育社の編集者として修業中(担当は社会科)。
  • 資格をとるのが好きで、世界遺産検定、観光英検などを取得済。現在は日本城郭検定、歴史能力検定、謎解き能力検定などを勉強中。
  • 司書の資格も持っており、学校図書館の運営経験もある。
  • 休みの日には、同じく編集部の猪狩(国語担当)の家へゲームを持って遊びに行くのが唯一の楽しみ。

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