声教相談会開催!と「速報!」早くから過去問が売れていた学校はどこ?
出典:声教チャンネル(声の教育社)
記事:metasc
今回は二本立ての内容でお届けします。まずは、いよいよ開催が迫る
「第44回 受験なんでも相談会」
のお知らせです。そして、
「早くから過去問が売れていた学校」
についてご紹介します。
今年の中学受験用の過去問題集は、まだ全体の4分の1ほどしか発売されていませんが、販売状況を定点観測してみると、すでに動きが早い学校もあり、いくつかの傾向が見えてきています。

▼第44回受験なんでも相談会のお知らせ
今年も声の教育社主催による「第44回 受験なんでも相談会」が開催されます。
日時:6月28日(金)・29日(土)
場所:新宿住友ビル・三角広場
予約開始:6月6日(木)
今回でなんと44回目の開催となり、中学受験を対象とした相談会は6月28日(金)に行われます。
予約受付は6月6日(木)からスタートしますが、来場枠は十分に用意されていますので、ご希望の時間帯に強くこだわらなければ、予約が取れなくなる心配はほとんどありません。ぜひ会場にお越しいただき、私たちにもお気軽にお声掛けください。

■過去問バックナンバーの販売
今回も、特別企画として会場限定の
「過去問バックナンバー大量放出」
を実施します!
この企画は昨年からスタートしたもので、今年は・・・
2022年度用の過去問題集を【1冊1,000円】という特別価格で販売します。
昨年は「本当に売れるのか…」と不安もありましたが、ふたを開けてみれば即完売でした! まとめ買いされる方も多く、塾関係者と思われる方が大量に購入されていたのも印象的でした。
今年は、倉庫に保管されていた在庫を一気に放出。通常は1冊3,000円近くするものも多いため、かなりお得にお買い求めいただけます。
ただし、在庫限りとなるため、1冊しか残っていない学校や在庫自体がない学校もございます。すべての学校の過去問が揃っているわけではありませんので、その点はご了承ください。
この機会をお見逃しなく、ぜひお買い求めください!

■なんでもサポートコーナー
当日は「なんでもサポートコーナー」もご用意。学校の先生だけでなく、さまざまな塾の先生方にもご協力いただき、受験に関する幅広いご相談にお応えします。お悩みのある方はぜひお立ち寄りください。

今回の「受験なんでも相談会」には、多くの学校が参加予定です。
第一志望の学校説明は学校に聞きに行くことがあると思うので、ぜひそれ以外の学校の話にも耳を傾けてみてください。普段あまり意識していなかった学校でも、説明を聞いたり実際に足を運んだりすることで、「思っていたよりずっと良かった!」と感じることはよくあります。

また、会場内に設置された564インチの大型ビジョンでは、学校紹介の動画も随時上映しています。気になった学校があれば、そのままブースに立ち寄って直接話を聞いてみるのもおすすめです。
詳しくは「受験なんでも相談会」特設ページをご覧ください。
予約受付は【6月6日(木)】よりスタートします。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております!

▼早くから過去問が売れていた学校はどこ?
新年度版の過去問における“初動の販売状況”についてご紹介します。
「早くも売れ始めている学校はどこか?」という視点で、昨年同時期と比較して販売数が多かった学校を順に見ていきます。
埼玉(昨年度比)
・大宮開成 200%
・開智・開智所沢 184%
・淑徳与野 154%
大宮開成
2025年度入試は入試のハードルがやや下がったとも言われており、開智・開智所沢を検討していた層の一部が、「大宮開成のほうが受かりやすいかも」と判断してシフトしている可能性も考えられます。

開智・開智所沢
この時期の販売状況には、前年の影響が色濃く残るケースも多く見られるので、昨年の人気の勢いがそのまま続いている印象です。
特に開智・開智所沢は昨年非常によく売れました。その流れを受けて、2025年度も販売の初動が好調なのかもしれません。
一方で、開智・開智所沢に関しては・・・
・このまま昨年を上回るペースで販売が進むのか
・それとも倍率の高さに警戒が生まれてペースが鈍るのか
現時点では何とも言えません。あくまで「初速」の状況ですので、今後の動きに注目が必要です。
なお、興味深い数字として、開智所沢がまだ存在しなかった2019年と比較すると、現在の開智・開智所沢の販売数は438%増という結果が出ています。
当時は開智単独の数字であり、現在は開智+開智所沢の合算とはいえ、大きな伸びであることは間違いありません。いかに開智所沢のインパクトがすごいのかが良く分かります。

淑徳与野
この時期に早くも売れ始めているのは・・・
「第一志望とする受験生が増えているから」ではないかと推察されます。
医進コースを新設し、浦和明の星女子を抜いて2年目を迎える2025年度入試では、なんと首都圏の女子中学校で受験者数が最多となりました。これまでは横浜女学院が応募者数トップでしたが、それを上回る勢いです。このままいけば、淑徳与野が女子中のトップを走り続ける可能性も十分にありそうです。
埼玉の人気校については、今年はさらにしっかりと動向を見ていきたいと思います。

東京(昨年度比)
・立教女学院 180%
・頌栄女子学院 177%
・共立女子 140%
・早稲田 140%
・本郷 138%
・桐朋 130%
立教女学院
好調な初動を見せています。
この学校の魅力は、なんといっても素晴らしい施設と、外観・内装に漂う独特の雰囲気にあります。落ち着いた空気感と、長い歴史に裏打ちされた伝統が感じられます。
見学をすると「ここに通いたい」と思わせてくれる学校で、お子さんはもちろんのこと、保護者の方もその魅力に引き込まれてしまいます。
近年は新しい校舎や最新設備を備えた学校も人気を集めていますが、長い歴史とともに積み重ねてきた伝統校の魅力も、改めて評価されているようです。


頌栄女子学院
共立女子
都内で注目すべき学校として、2位にランクインしているのは頌栄女子学院、そして3位には共立女子が続いています。どちらも伝統ある女子校であり、根強い人気を誇っています。共立女子の共立講堂は名建築の歴史的な建物です。首都模試保護者会で登壇しますので、ぜひお越しください。

こうした学校の動向の背景には・・・
2月1日が日曜日となる“サンデーショック”の影響
も考えられます。様々な学校で入試日程が2月1日から2日へ変更されるか否かといった情報が、受験生の動きに影響を与えている可能性もあります。

また、いわゆる・・・
「女子御三家」や豊島岡女子学園といった最上位校の次に位置する偏差値帯の学校が、今まさに注目を集めている
という見方もできそうです。

先日開催された「Discover私立一貫教育2025 東京私立中学合同相談会」では、過去問題集の販売も行われましたが、品切れとなったのは、やはり最上位校ではなく、具体的には、桐朋、芝、早稲田、武蔵の4校です。(開成や麻布は今回の相談会には参加していませんでした)
この状況からも、女子校と同様に、最上位校をあえて避けるような受験生の動きが見られるのではないかと感じられます。
実際、都内における今年の過去問初動ランキングでも、男子校の上位は早稲田、本郷、桐朋が占めています。

早稲田
本郷
桐朋
これらの学校は通常・・・
最上位校の併願先として選ばれることが多い
ので、基本的には初速が早いということは少なく、例年であれば過去問の購入が本格化するのはもう少し後の時期です。
ところが今年はこれらの学校が・・・
第一志望、あるいはそれに近い高い志望順位として位置付けられている可能性が高い
と考えられます。
昨年は一部の大学附属校に人気が集まっていたという指摘もありましたが、今年はその反動とも言える“揺り戻し”が起き、進学校志向が復活してきているような印象もあります。
特に桐朋は、2年連続で人気が上昇しており、今年もさらに初速が上がっています。このように人気が継続して高まるケースは珍しく、非常に注目すべき動きだと言えるでしょう。
■神奈川(昨年度比)
・フェリス女学院 152%
・栄光学園 130%
・浅野 111%
3校いずれも難関校であることに違いはありませんが・・・
・入試難度で上位は洗足学園ですがフェリス女学院が人気な点
(※洗足学園はまだ過去問未発行のため正確には比較できません)
・男子校では聖光学院ではなく栄光学園が選ばれている点
は、東京の傾向と同様に「最難関校をあえて避ける」受験生の動きが見えてくるように思われます。
実際、聖光学院は昨年度比89%と、昨年の反動もあってかやや控えめな数字となっています。
一方で、浅野については販売数が増加傾向にあり、神奈川でも進学校の中堅〜上位校に注目が集まりつつある様子がうかがえます。

▼まとめ
過去問の販売動向を見ていると、販売の初速が早い学校ほど・・・
・その学校を第一志望にしている受験生が例年よりも多い・志望順位が高い
と考えられます。
具体的な学校名を見ると・・・
・いわゆる最難関校よりも“その次のレベルに位置する難関校”が中心
になっている点が特徴的です。
これまでは、偏差値の非常に高い最難関校を第一志望にし、そこに届かなかった場合に併願校として選ばれていた学校が、今は第一志望校として先に選ばれている状況にあるようです。

これは・・・
最難関校を避ける「安全志向」が強まっている
のかもしれませんが、最近の動向を見ていると・・・
偏差値にとらわれず、本当に行きたい学校を選ぶ受験生が増えてきている
とも考えることができます。
そういった傾向の中で、埼玉の学校の過去問販売が好調であることは、1月に行われる埼玉入試における志望順位の上昇を示しているといえるでしょう。
冒頭の埼玉の話には出しませんでしたが、栄東の過去問販売数は、昨年比127%に達しています。
かつては・・・
「お試し受験」や「前受け」として受けるケースが多かった埼玉入試
ですが、現在では・・・
「受かったら入学するつもりで受ける」
という意識の受験生が増えているようです。
実際、手続き率も上昇しており、埼玉の私立中学校に入学した生徒の数は昨年より今年の方が多いというデータも出ています。
「合格は欲しいけれど通うつもりはない」といったスタンスから、明らかに変化が生じてきていると言えるでしょう。

今回、過去問販売数の初速のお話をしましたが、現時点で発行されている過去問はまだ全体の4分の1程度ですので、今回のお話は“傾向としてこうした動きが見られた”という点をお伝えしたまでです。

それでは「受験なんでも相談会」にお越しください。
会場は新宿住友ビル・三角広場です。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
