【中学受験】速報!2025年度入試 時事問題「1月実施の中学入試で実際に こう出た!」このまま2月の入試でも出るかもしれない⁉
出典:声教チャンネル(声の教育社)
記事:metasc
1月の埼玉入試・千葉入試がスタートしました!そこで、時事問題をピックアップしてまとめました。受験生の皆さんにとって、今は1分1秒が貴重な時期です。このタイミングを逃さず、しっかり対策を進めていきましょう!

▼出題された時事問題一覧
【社会】
①城西川越(埼玉):2024年1月~10月の各月の主な出来事についての問題
②浦和実業学園(埼玉):定額減税、郵便料金についての問題
③東邦大学付属東邦(千葉):アメリカ大統領選挙についての問題
④淑徳与野(埼玉):朝ドラの「虎に翼」をテーマに参政権に関わる問題
【理科】
東邦大学付属東邦(千葉):ルアング火山と阿蘇山についての問題
【算数】
海陽中等教育学校(愛知):81個の掛け算九九の和を求める2025に関わる問題
▼城西川越(埼玉)
総合一貫コースで出題された社会の時事問題についてです。
城西川越では・・・
毎年月ごとの主な出来事を取り上げて出題する形式
が続いています。昨年も同様の出題があり、1年を振り返りながら学べる点がとてもありがたいですね。
今回は主な出来事を表示しておくので、それに関連しそうな問題を一緒に解いてみましょう!

□1月・・・①
1月の問題はシンプルですね。
「①に当てはまる県名を答えなさい。」
という出題です。
答えは「石川県」ですが、「能登」と書けるようにしておくとより安心です。過去にも似た形式の問題が出題されているので、対策をしておきたいところです。

□3月・・・②
問2は3月に関する内容。
「②が金融政策決定会議でマイナス金利の解除を決定した」
とありますが、これは意外と難易度が高めです。
答えは「日本銀行」
日本銀行の役割を3つ覚えておくと、この問題が解きやすくなります。
①発券銀行
②政府の銀行
③銀行の銀行+金融政策
「日本でこうした政策を決定するのはどの組織か」を理解するのがポイントですね。

□4月・・・③
問3も良問です。「トラック事業」に関する問題で、「物流の2024年問題」について触れています。昨年もこの問題は「今後どうなっていくのか?」というテーマで入試に出題されたことがありました。
今年は、
「この法律の運用によって起こる問題」
を問われていますが、答えは
「労働時間の制限で1日に運べる荷物量が減る」という内容です。
これは最近の重要なトピックで、「再配達」や「置き配」など、物流の課題に関連する事例も含めて知識を広げておくと良いでしょう。
こうした時事問題は、今後の入試でも出題される可能性があるので、押さえておきたいテーマです。

労働時間の制限があると、これまでは1人で無理をして運んでいた荷物も、途中で必ず別の人と交代しなければならない状況になりつつあります。また、再配達が厳しくなるケースも増えてきています。その中で、「置き配」のような新しい配送方法が活用されているので、今年の入試でも「置き配」に関連した問題が出題される可能性があるかもしれません。

□6月・・・⑤
「人口動態統計の発表で2023年の合計特殊出生率」に関する問題です。統計史上過去最低となりました。答えは、
イの1.20です。
少子化が進む中で、出生率が約1.20であることは覚えておきたいポイントですね。

□8月・・・⑥
「(⑥)地震臨時情報」の⑥に当てはまる語句を5字で答えなさい
という問題です。
答えは「南海トラフ」です。
地震臨時情報の発表が大きな話題になった出来事でした。こうした自然災害に関連する知識は、時事問題でも重要です。

□10月・・・⑦
「(⑦)が第102代内閣総理大臣になる」
の⑦に当てはまる人名を答える問題です。
答えは「石破茂」です。
この場合、正確に漢字で書けることが大事です。「茂」や「破」といった字は少し難しいので、練習しておくと安心です。この学校では漢字指定はないですが、漢字指定がある学校もあるため、確実に覚えておきましょう。
また、問2では「日本銀行」が漢字指定されていたように、学校ごとに異なる出題形式に対応する力をつけることが大切ですね。

▼浦和実業学園(埼玉)
1回午前の社会の問題から、時事問題に関する部分をピックアップしてご紹介します。
□問4
「2024年6月から実施された低〇減税では、1人あたり年間で所得税が3万円、住民税が1万円減税された」という問題です。
〇に入る言葉を答える形式で、答えは「額」で「定額減税」です。
大人にとって「定額減税」は影響の大きな制度でよく知られていますが、子どもにとっては馴染みが薄い内容かもしれません。この機会に「定額減税」という言葉を覚えておくと、他の問題にも役立ちそうですね。

□問5
この問題はかなり難しいと感じました。「2024年10月に郵便料金が引き上げられた」という点までは分かりやすいのですが、実際にどれくらい影響があったかを考えさせる内容になっています。日頃から生活にアンテナを張っているかどうかが試される問題ですね。
年賀状のハガキ料金が上がったことで気づいた人もいるかもしれませんが、値上げ後の料金は
通常ハガキは85円
定形郵便物、いわゆる一般的な封筒の場合は110円
です。これを日常で使うことが少ない子どもには少し難しかったかもしれませんが、郵便料金の値上げは頻繁にはないため、こうした問題は覚えておくと役立ちますね。
今回の問題では、
「通常はがき2通と定形郵便物1通」の合計金額求める
ので、「85円×2と110円を足す」計算が必要で、答えは280円となります。
こうした時事問題は、大人でも思わずドキッとすることがありますね。ヒントなしでいきなり出題されると、なおさら驚きますが、貴重な学びになる良い例だと思います。

▼東邦大学付属東邦(千葉)
□社会
千葉の入試から、東邦大学付属東邦の社会の問題です。試験が行われたばかりです。過去にもアメリカ大統領選挙が出題されたことがあり、今回も注目のテーマです。
問題では、
「2024年のアメリカ合衆国大統領選挙で選ばれた人物」と、
「2016年にトランプ大統領と対決し敗北したヒラリー・クリントンの敗北宣言」が登場します。
当時、彼女の敗北宣言が話題になったのを覚えている方も多いかもしれません。このような内容を問うのは、少し難易度が高いですね。

解き方としては、「鉄のカーテン」がまず冷戦の時のチャーチルの発言です。「鉄のカーテン」はまず、選択肢から外すことができますね。
また、「ガラスの天井」や「壊れたはしご」といった表現も登場しています。
ガラスの天井:女性がキャリアを積み重ねても、ある段階以上に進むことが難しい「見えない障壁」
壊れたはしご:そもそも昇進の仕組み自体が機能していない状況
を表します。問題文に「打ち砕くことができていません」と記載されていたため、注意深く読めば「ガラスの天井」が答えだとわかる仕組みになっていました。

この問題は難しいですが、問題文を丁寧に読み解くと、ヒントがあることに気付かされます。トランプ大統領は今回も女性候補と対戦しましたが、2016年のヒラリー・クリントンとの戦いも象徴的な出来事でしたね。こうした背景を知ると、トランプ氏が女性の大統領誕生を阻む最後の壁となっているようにも感じます。


□理科
同じく東邦大学付属東邦の理科の時事問題から、
「2024年4月にルアング火山で大規模な噴火が起き、その噴煙がもたらされた」
という内容です。ただ、「ルアング火山」を知っている人は少ないかもしれません。
その後の「5月の熊本県の火山は(イ)」という部分は
答えは「阿蘇山」
とわかる受験生は多いと思います。また
「日本をはじめ、(ア)などの環太平洋造山帯」
と書かれた箇所がヒントになっており、問題文を注意深く読むことで答えにたどり着ける仕組みになっています。
これは、「環太平洋造山帯」とあるので、(ア)は選択肢にある「インドネシア」となります
先ほどの「ガラスの天井」と同様に、難しく見える問題でも文章の中に手がかりが隠されています。学校の先生もきちんと考えれば解けるように配慮して作成しているので、わからない場合でも諦めずに読み直すことが大切です。特に社会では、最初の空欄では答えが見えなくても、後半の記述に答えを導くヒントが出てくることがよくあります。問題文をしっかり読み取る姿勢を忘れずに!

入試問題を作る先生方と話すと、よく「文章をしっかり読んでほしい」と言われます。
空欄を埋める問題でも、
「最初の空欄だけを見て答えを急ぐのではなく、問題文全体を読むと後半にヒントが隠されている」
ことが多いそうです。先生方も、丁寧に読み解いてほしいという思いで問題を作っているようです。
実際の入試本番では、焦りから落ち着いて読むのが難しい場面もありますが、できるだけ冷静に全文を読むことが大切ですね。例えば、ルアング火山がインドネシアにあるという情報をきちんと読み取れば、答えは「1番」だとわかります。
時事問題は取り組むだけでも勉強になりますね。以上が時事問題そのものに関する内容です。
▼淑徳与野(埼玉)
ここからは、時事問題をテーマにした社会の問題についてです。淑徳与野の問題では、NHK朝ドラ「らんまん」に関連して昨年は植物学者・牧野富太郎を題材にした問題が出題されましたが、今年は日本史上初の女性法曹を描いた「虎に翼」がテーマとなりました。

このドラマのモデルとなった女性弁護士・三淵嘉子さんが淑徳与野の出身であることから、そのつながりで、
「この時期までに日本女性がついた職業として適当でないものを選びなさい」
という問題が出されています。
この問題も、「知らない!」で終わるのではなく、冷静に考えれば解答を導き出せます。
ポイントは、
問題文中にある「1938年の新聞」という記載。
女性の参政権が認められたのは1945年の戦後のことなので、1938年時点では女性の国会議員(選択肢ウ)は存在しないと判断できます。
このような問題の出題方法は、他の学校でも出題される可能性がありますね。分からないことに直面した際、焦らず持っている知識を活用して考える力が試される、良い問題の例だと思います。

▼海陽中等教育学校(愛知)
こちらは2025年に関する算数の問題です。(う)の問題では、
「81個の掛け算九九の和」を求めるもの。
答えは2025です!
試験中にこの問題が出たら、「うわっ!」と事前に学習している受験生は嬉しくなる内容ですね。掛け算九九の全ての答えを足すと2025になるというのは、算数が得意でなくても覚えておきやすいポイントです。こうした問題はぜひ覚えておいてくださいね。

▼まとめ
やはり思わずドキッとするような問題もありました。こうしていろいろな問題を紹介できたのは良かったと思います。大切なのは・・・
とにかく焦らないこと!
問題文を丁寧に前後読んでみると、時事問題で「難しいな」と感じた場合でも、意外とヒントが隠されていることがあります。これを意識するだけで、落ち着いて解答にたどり着ける可能性が高まりますね。

「次回は1月後半の入試結果と2月入試に向けて」についてお話しします。
受験生一人ひとりが幸せな結果を手にできるよう、心からお祈りしています。
