【中学受験】速報!2025年度入試 時事問題「11・12月実施の中学入試で実際に こう出た!」もしかするとこのまま1・2月の入試でも出るかもしれない⁉
出典:声教チャンネル(声の教育社)
記事:metasc
首都圏の茨城県・栃木県・千葉県で行われる第一志望入試(推薦入試)は、先行して11月・12月に実施されます。そこで、年内にすでに行われた2025年度入試の「実際の時事問題の出題内容」に関するお話です。予想問題ではなく実際に出題された内容です!

▼出題された時事問題一覧
【社会】
①茨城キリスト教学園(茨城):フランスの国旗に関する問題
②佐野日本大学(栃木):パリ協定とオリンピックが開催された都市を問う問題
③佐野日本大学(栃木):選挙をテーマにした問題
④東邦大学付属東邦(千葉):社会問題に関するカタカナ語の問題
⑤作新学院(栃木):世界文化遺産に関する問題
【理科】
①茨城(茨城):世界自然遺産に登録されている地名・場所・生物を組み合わせる問題
②茨城キリスト教学園(茨城):日本の主力ロケットに関する問題
③作新学院(栃木):栃木県内で確認されている昆虫の名前に関する問題
▼社会での出題
➀茨城キリスト教学園
今年はフランスでパリオリンピックが開催されたため、関連するテーマが入試に出題される可能性は高いということで、茨城キリスト教学園の1回入試問題では・・・
フランス国旗の「色」に関する問題
が出題されました。入試問題で国旗が取り上げられることは時々ありますが、「色」まで問われると少し不安になりますよね。そのため、色の順番もしっかり覚えておく必要があります。
フランスの国旗は左から順に「青、白、赤」
緑は使用されていません。他の学校で順番が問われる可能性があるかもしれません。

また、イタリアの国旗と似ているため、選択肢に「緑」が含まれたことも考えられます。イタリアの国旗の場合は緑が含まれますから、区別が必要です。こうした問題に対応するためには、普段から国旗の特徴や色の順番まで正確に理解しておくことが重要ですね。

②佐野日本大学
フランスに関連した問題が出題されました。
2015年の国連気候変動枠組条約締結国の会議が開かれた都市名を問う問題ですが、
「今年の夏にオリンピックが開催された都市でもある」と記載があるので、この問題は比較的簡単です。今年のオリンピック開催都市がパリであることから、答えは「パリ」となります。

2015年に交わされたパリ協定は・・・
「世界の平均気温の上昇を産業革命以前と比較して2度未満に抑える」という目標を掲げた国際的な環境協定です。
この協定の特徴は、京都議定書とは異なり、先進国だけでなく全ての国が取り組む義務を持つ点にあります。こうした協定の名称を覚えるだけでなく、これまでの環境問題への取り組みの流れや背景をしっかり確認しておくと、より理解が深まるでしょう。

③佐野日本大学
今年は多くの選挙が実施され、それが入試のテーマとして取り上げられました。出題されたのは・・・
「選挙で何が起こったか」という具体的な出来事ではなく、それをテーマにした基本的な知識を問う
問題でした。つまり、時事問題そのものを扱うというより、それをきっかけに関連する知識を確認する形式で出題されています。

選挙に関しては「選挙権」や「被選挙権」といった基本事項をしっかり覚えておくことが重要です。
今年は・・・
・東京都知事選挙
・自民党総裁選挙で総理大臣が代わる
・衆議院解散後の衆議院議員選挙
などが話題となりました。ただし、衆議院議員選挙については11月ごろに実施されたため、2025年度の入試問題に反映されるかどうかは、学校の先生が問題作成のスケジュールに間に合ったかによるでしょう。一方で、「アメリカ大統領選挙」のように予定が確定していた選挙については、問題文のテーマとして扱われる可能性が高いです。
アメリカ大統領選挙については、プレジデントファミリーの説明会でも話題にしましたが、4年前の入試でもしばしば取り上げられています。例えば・・・
・トランプ氏は共和党、ハリス氏は民主党
・大統領の任期は4年で最大2期まで
といった基本事項が問われそうです。
また、大統領選挙では各州に選挙人が割り振られており、その票数で勝敗が決まるといった「選挙人による間接選挙」のシステムについても知っておくとよいでしょう。

④東邦大学付属東邦
千葉県の東邦大学付属東邦の推薦入試で、社会の問題としてカタカナ語が出題されています。このタイプの問題は頻出で、とても良い問題だと感じますね。
今回の答えは「エッセンシャルワーカー」で、選択肢1が正解です。昨今は「エッセンシャルワーカー」という言葉そのものを書かせる問題が出題される可能性もあるので、しっかり覚えておく必要があります。
・ヤングケアラー
この言葉はここ数年注目されており、こども家庭庁がヤングケアラーに対する支援を目的とした法律を制定したことも話題になっています。
さらに、選択肢3と4も言葉の意味を正しく理解していないと難しい内容です。
・ジェンダーバイアス
「男だから、女だから」という固定観念や決めつけを意味する
・ルッキズム
「人の外見に基づく差別」を指す言葉
こうしたカタカナ語は頻繁に出題されるので、言葉とその意味をしっかりと理解し、覚えることが大切です。時事問題と関連している場合も多いので、関連する背景知識も含めて学んでおくと良いでしょう。

⑤作新学院
よく出題される世界遺産に関する問題ですが、今年も注目されました。今年、新たに世界文化遺産に登録された場所があり、その登録直後は入試に出題されることが多いです。例えば、作新学院の1回目の入試問題では・・・
「令和6年7月に世界文化遺産に登録された日本の場所はどこか?」
という内容が出されました。

私(後藤さん)も実際に佐渡島に行ってきました。本州から離れていますが、弾丸旅行で訪問しました。佐渡島にはトキの保護センターがあると聞いて、実際に行ってみたのですが、写真を撮った鳥が、実は「トキ」ではなく「クロトキ」という種類でした。トキと似ていますが、額が赤くないことに気づき、なるほどと思いました。

佐渡島に関しては、佐渡金山だけでなく、島そのものについてもしっかりと学んでおく必要があります。例えば・・・
佐渡島が何県に属しているのか、島の形なども知識として重要です。
また、関連して対馬や種子島が何県に属しているのかといった「島シリーズ」についても確認しておくと良いでしょう。こういったテーマは、どこかの学校でまとめて出題される可能性があるので、注意が必要です。

誤)世界自然遺産→正)世界文化遺産
▼理科での出題
①茨城
世界遺産に関する問題は主に社会科で出題されますが、今回の茨城中学校の1回A入試では、理科で世界遺産について問われる問題がありました。この問題では「世界自然遺産に関連する環境やそこで生息する生物」について問われています。
多くの受験生は、世界自然遺産の名称は覚えているものの、実際にその地域に住む生物についての知識は十分ではないことが多いようです。
現在、日本には「5つの自然遺産」がありますが、今回の問題は・・・
「それぞれの遺産と貴重な生物の組み合わせを問う内容」
でした。非常に良い問題ですので、一緒に考えてみましょう。

問題のポイント
まず、地図上の各遺産の場所を確認し、生物名の知識を活用しながら解答を導きます。
分からないものがあれば消去法を使ったり、分かるものから解くことが有効です。
ア: 屋久島
屋久島は地図中のCに該当します。この地域に生息する代表的な生物は選択肢2です。
• ヤクスギ
• ヤクシカ
• ヤクシマザル
これらは比較的有名で、「ヤク」の名称がつく生物はヒントになります。
イ: 白神山地
白神山地は青森県と秋田県の県境に位置し、地図中ではBに該当します。この地域に生息する代表的な生物は選択肢4です。
• ニホンカモシカ
• ツキノワグマ
• ブナ
「ブナ」というキーワードが出てきたら、白神山地とすぐに結びつけることができそうです。
ウ: 知床
知床は地図中のAに位置します。この地域に生息する代表的な生物は選択肢1です。
• ヒグマ
• エゾシカ
• トド
• アザラシ
特に「エゾシカ」という名称から北海道の自然をイメージしやすいでしょう。
エ: 小笠原諸島
小笠原諸島は地図中のDに該当します。この地域に生息する代表的な生物は選択肢5です。
• アカガシラカラスバト
• ノヤシ
• テンスジオカモノアラガイ
この地域の生物はややマイナーな名称で、カラスなのかハトなのか名前で分からない生物もいます。先にオの小笠原諸島を考えてからの方がよさそうです。
オ: 奄美・沖縄
奄美沖縄は地図中のEに位置します。この地域に生息する代表的な生物は選択肢3です。
• イリオモテヤマネコ
• ヤンバルクイナ
この2つは沖縄地方で非常に特徴的で、覚えておくと即答できる問題です。

②茨城キリスト教学園
理科でも時事問題が出題されることがありますが、茨城キリスト教学園の第1回入試問題では、次のような問題が出題されました。
「2024年7月に種子島宇宙センターから新しい主力ロケットが打ち上げられました。このロケットの1号機は打ち上げに失敗し、2号機は試験機として使用されました。そして今回、3号機で本格的な打ち上げに成功しました。このロケットの名前は何でしょうか?」
この問題の答えは「H3ロケット」です。問題文中で「1号機」「2号機」「3号機」という具体的な言及があり、特に3号機が「本格的な打ち上げに成功」と書かれていることがヒントとなります。
確かにこの問題は難しいですが、「H3ロケット」という名称は最新の日本の主力ロケットであり、時事問題として非常に重要です。問題文に書かれているヒントを活用し、冷静に推測することが解答のカギとなります。

③作新学院
この問題では・・・
「栃木県内でも確認されている街路樹に大きな被害を与える昆虫」
について問われています。この昆虫は、被害が全国的に増加しているとされており、特にネットでその被害状況が話題になっています。ただ、東京ではあまりその影響を実感することが少ないかもしれません。

問題は、この昆虫の写真を見て名前を答えるというものです。「クビアカツヤ」まではヒントとして示されていますが、そこに続く名前が問われています。選択肢を見ると、昆虫の特徴から「カミキリ」と答えるのが比較的わかりやすいように感じます。
また、この昆虫の特徴として「体長が約7センチ」と記載されており、カミキリムシは意外に大きいことがヒントになっています。このような問題では、昆虫の特徴や名前をしっかり覚えておくことが重要です。

▼まとめ
この時事問題のお話が、皆さんへのクリスマスプレゼントになれば嬉しいです。

最後に一言だけお伝えしたいと思います。それは、「やらない後悔よりやって大成功」というフレーズです。
私も本当にその通りだと思いましたし、皆さんにもぜひ「やらない後悔」を残さず、挑戦して「やって大成功」してほしいと願っています。
