【中学受験】2025年度入試「中学過去問出庫数上位校」過去問が売れてる学校はどこ？※2024年11月時点
出典：声教チャンネル（声の教育社）
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▼出庫数上位校トップ30位一覧
今回は過去問題集の実際の出庫数上位校＝数の多い学校を見ていきます。今年は、昨年の上位20校からさらに範囲を広げ、上位30校をピックアップしました。
昨年の順位もカッコ内に記載しているので、順位の変動も一目でわかるようになっています。
今年の注目校やランクインした学校についてご紹介します。
【出庫数上位校トップ30位】※（カッコ）内は昨年度順位
1位 栄東①A・Ⅰ （1位）
2位 開智・開智所沢 （14位）
3位 市川 （2位）
4位 本郷 （6位）
5位 広尾学園 （3位）
6位 渋谷教育学園幕張 （4位）
7位 東邦大学付属東邦 （5位）
8位 海城 （8位）
9位 開成 （10位）
10位 早稲田 （7位）
11位 渋谷教育学園渋谷 （9位）
12位 浅野 （12位）
13位 茨城県立 （15位）
14位 成城 （18位）
15位 山脇学園 （13位）
16位 芝 （11位）
17位 慶應義塾中等部 （16位）
18位 三田国際学園 （24位）
19位 青山学院 （33位）
20位 豊島岡女子学園 （20位）
21位 法政大学第二 （35位）
22位 神奈川県立相模原・平塚 (17位)
23位 高輪 (21位)
24位 鴎友学園女子 (22位)
25位 麻布 (19位)
26位 大妻 （26位）
27位 明治大学付属中野 (29位)
28位 東京農業大学第一 (42位)
29位 青陵 (27位)
30位 淑徳与野 (62位)
▼出庫数上位校21位～30位
□30位 淑徳与野
ランキングを上位30校に広げた理由は、医進コースで話題の淑徳与野を取り上げたかったからです。
今年は昨年の62位から一気に30位へと大幅にランクアップしました。
この急上昇ぶりは圧巻で、出庫率の上昇も大きかったです。
□28位 東京農業大学第一
2025年度入試から2月1日午前入試に参入することが話題となり、その影響が人気を高める一因となっていると考えられます。
□25位 麻布
今年は20位圏外なり、順位を下げてしまいましたが、それでも「麻布」というブランドの存在感は健在です。難易度の高さは相変わらずで、入試問題にも引き続き注目が集まりますね。
□21位 法政大学第二
昨年35位だった法政大学第二は今年21位へとランクアップ。伸び率が非常に高く、人気校としての存在感を強めていますね。この結果から昨今の注目度が改めて伺えます。
▼出庫数上位校11位～20位
□19位 青山学院
昨年の33位から19位へと大きく順位を上げました。この背景にはいわゆる「プチサンデーショック」が影響していると考えられます。この変化によって、青山学院を志望する受験生が増えたことは明らかです。
・模試でも「青山学院を第1志望にする受験生が増加している」との分析がある
・過去問も品切れ状態
この状況からも、受験者数の増加は確実といえるでしょう。2月3日に入試が設定されているにもかかわらず、歩留まり率が意外に高い可能性もあり、今年も注目の学校です。
□18位 三田国際学園
昨年24位から18位へランクアップしています。昨年は20位以内に入らず紹介ができなかったものの、毎年コンスタントに人気を集め続ける三田国際学園が、今年ついにベスト20入りを果たしました。今年も引き続き注目される学校といえるでしょう。
□15位 山脇学園
女子校で出庫率1位の山脇学園は、昨年の13位から15位に順位を下げましたが、その人気ぶりは健在です。山脇学園は・・・
・偏差値が高い
・倍率が高い
ということで、一部で若干の減少が見られた可能性はあるものの、女子校のトップの座を維持しています。豊島岡女子学園が20位にランクインしていることからも、女子校1位が山脇学園であることは明白です。今年も多くの受験生に支持される学校であることに変わりはありません。
□16位 芝
□14位 成城
男子校に目を向けると、芝がやや順位を下げる一方で、成城がじわじわと順位を上げてきている印象です。特に、今の小学5年生が受験するタイミングで「男子中フェスタ」の会場が成城で開催される予定ということもあり、成城の人気がさらに高まる可能性がありそうです。
▼出庫数上位校4位～10位
トップ10の中からまずは4位までを見ていきましょう。ランキングを確認すると・・・
7校中4校が順位を下げている状況です。
下位に転じた学校はいずれも人気校で、しかも難関校が中心となっています。
・全体的に安全志向が強まる
・中堅校に受験生が流れている
影響で、こうした難関校の過去問の売れ行きが減少していると考えられます。
□9位 開成
近年の安全志向の流れがありながらも、やはり開成は安定して上位にランクインしています。最難関校としてのブランド力は健在で・・・
「トップオブトップ」の地位
を維持していることが伺えます。最難関女子校に目を向けると、今年は桜蔭の出庫数が下がり、山脇学園や豊島岡女子学園がランキング入りしています。女子御三家とされる女子学院、桜蔭、雙葉は、今回の上位30位には入っていません。 これは、女子受験において・・・
「共学校人気」が依然として強い
ことを示していると考えられるでしょう。この出庫数の増加は、男子校と女子校での志向の違いが影響しているのかもしれません。
□4位 本郷
昨年は6位でしたが、さらに順位を上げた4位になっています。
本郷は男子校の中でトップに立つ存在で・・・
男女別学として4位に入るのは非常に快挙
といえます。かつて早稲田中が男子校トップだった時期もありましたが、現在は本郷が海城や開成を超える結果を出しているのです。
▼出庫数上位校1位～3位
1位と3位は想像通りで、昨年とそんなに変わっていない状況です。
2位 開智・開智所沢
昨年14位から一気に2位にランクアップしました。すでに出ている出願状況を見る限りでは・・・
「埼玉トップの栄東を上回る勢い」
を見せています。このままのペースで出願が増加すれば、昨年1万4000人の応募者を集めた栄東を、2025年度には開智・開智所沢が追い抜く可能性すらあります。
もしこれが実現すれば、埼玉で1万人以上の応募者を集める学校が3校となり・・・
「これまで揺るぎなかった栄東のトップの地位を、開智・開智所沢が塗り替える」
という歴史的な出来事が起こるかもしれません。その場合、開智・開智所沢がどれほどの合格者を出すのかが、大きな注目ポイントとなるでしょう。
開智・開智所沢は・・・
・学校の立地が「東京都内からも通いやすいこと」が特徴
・「1月に確実に1校合格を取っておくことは強みになる」
として人気を集めていましたが、その合格のハードルがさらに高くなる可能性も考えられます。この動きにより、受験生や保護者にとって、埼玉の受験シーンが大きく変わることが予想されます。
さらに都内でも・・・
「開智所沢を第一志望にする受験生が増えている」
という話が聞こえてきます。しかし、これほど受験生が集まっている一方で、埼玉全体の受験者数が増えているわけではないようです。
そのため・・・
1月入試における他校の応募者数が減少し、一部の学校では受験しやすくなる可能性があります。
こうした状況下では、「前受け」や「お試し受験」として1月入試を利用する場合の戦略も見直すべきかもしれません。例えば・・・
栄東や開智の初回入試で不合格だった場合
・2回目以降は別の学校に出願して確実に合格体験を得る
・「いい経験になった」と割り切って1月入試を終了し、千葉や東京・神奈川の受験に照準を絞る
のも有効な選択肢です。複数回の入試で不合格が続くと、受験生への精神的ダメージが大きくなる可能性があります。昨年と同じような状況ではないということは確実です。
特に開智や開智所沢は何度出願しても受験料が変わらないため、何度も挑戦したくなる魅力があります。しかし・・・
・第一志望校として受験する場合は、何度も挑戦すべき
・場慣れや合格体験を目的に受ける場合は、深追いを避けるのが賢明
今年の2025年度入試は、これまでとは異なる動きがすでに見られます。埼玉の受験環境において歴史的な変化が起きる予感がします。
ちなみに・・・
このような状況になると、声の教育社でも来年の過去問の発行部数に関して予測が難しくなるという事態が起こります。
▼まとめ
全体的に見ると、昨年と比べて出庫数上位校の多くが順位を下げています。
このことから・・・・
「中堅校へ人気が徐々にシフトしている」
傾向が伺えます。
埼玉や千葉の学校は1月入試が多いため、11月時点でも需要が高く出庫数が多いのは必然的なのですが、都内で出庫数トップの学校はどこかというと・・・
本郷です！！
広尾学園を上回る出庫数を記録しており、その注目度の高さが際立っています。
・男子校全般の人気が高まる
・難関校は敬遠される傾向
があります。それにもかかわらず、本郷が出庫数を伸ばしている点は非常に興味深いところです。男子校の中でも本郷の安定した人気と存在感が際立っています。
▼次回に向けて
2025年入試に関する動画も、いよいよ終わりが近づいてきました。12月の出庫率についてお話しする回が控えていますが、年内の三谷さんとの動画は、
「12月出庫率直前まとめ」
で締めくくりとなります。本当にここまでありがとうございました。
寒さも本格的になってきましたので、皆さん健康第一でお過ごしください。入試本番まであと少し、一緒に頑張りましょう！
