【中学受験】2024年度どうだったのか?~2月入試 男子校編~男子校を「男子校」として選ばないとは⁈
出典:声教チャンネル(声の教育社)
記事:metasc
毎年恒例お送りしている話題ですが、2024年の男子校の中学入試がどのような結果だったのか、そしてその結果を踏まえて、2025年の入試にどのような影響があるかについて考えてみたいと思います。
【2024年度入試 男子校 応募者数最多校(前年比)】
- 東京都市大学付属 3,373人(89.8%)
- 本郷 2,621人(101.2%)
- 世田谷学園 2,595人(91.0%)
- 佼成学園 2,482人(146.4%)
- 成城 2,468人(109.2%)
- 早稲田 2,315人(104.2%)
- 獨協 2,251人(115.3%)
- 高輪 2,197人(112.4%)
- 足立学園 2,177人(135.0%)
- 日本大学豊山 2,022人 (85.2%)
- 巣鴨 2,019人(108.0%)
- 立教新座 2,010人(98.5%)
【2024年度入試 男子校 応募者増加校】
- 佼成学園 1,695人→2,482人(146.4%)
- 足立学園 1,612人→2,177人(135.0%)
- 獨協 1,953人→2,251人(115.3%)
- 高輪 1,954人→2,197人(112.4%)
- 成城 2,261人→2,468人(109.2%)
- 巣鴨 1,870人→2,019人(108.0%)
【2024年度入試 男子校 受験者高実倍率校】
足立学園 4回 2/4 12.7倍
佼成学園 2回 2/2 10.2倍・3回 2/3 17.0倍
世田谷学園 理数1次 2/1 23.2倍・3次 2/4 21.3倍
本郷 3回 2/5 12.8倍
日本学園 2回 2/4 6.4倍・3回 2/5 8.3倍
獨協 4回 2/4 7.0倍
立教池袋 2回 2/5 7.1倍
▼応募者数最多校
今回は男子校について、応募者数が最多の学校についてお話ししていきます。
□東京都市大学付属
やはり東京都市大学附属が1位ですね。強いです。
ただ、昨年度(2023年度入試)と比べてやや減少傾向が見られます。男子校全体が厳しい状況にあると感じますね。この「厳しい」というのは、受験生にとって合格が難しいということです。合格率の低さが受験生の敬遠につながっている可能性も考えられます。
□佼成学園
増加率が目立つのが佼成学園です。佼成学園の場合は佼成学園独自の人気があると思います。
□成城
最近注目されているのが成城です。来年(2025年度入試)はさらに人気が高まる可能性がありますね。来年には男子中学校フェスタの会場にもなるので、受験生の関心がさらに高まるかもしれません。

□獨協
次に注目されるのは獨協ですね。ここにきて、獨協の人気がまだ増加傾向にあるようです。
ただ、人気が高まりすぎることで敬遠され、今後志願者数が変動する可能性が考えられます。
□日本大学豊山
日大豊山は、ここ最近少し志願者数が減少している状況です。
想定される理由は・・・
偏差値や倍率が上昇したことで→受験生にとってハードルが高くなり→少し敬遠される傾向
が見られるためです。来年についても、人気が高まることで志願者数が変動する可能性が考えられます。

□足立学園
足立学園は、「2024年男子中学校フェスタ」の会場をきっかけに注目を集めているようです。
また、
・入試回数が多様
・特別奨学生の選抜試験
も人気の一因です。この特別奨学生試験は、もともと倍率が高いことで知られていますが、スライド合格の仕組みもあるため、受験生からの関心を集めています。成城の時も名前出てきましたけど、「男子中学校フェスタ」の会場になるということは大きな影響が出るようです。

□神奈川の学校
男子校の応募者数についての紹介は、この立教新座までとなります。神奈川の学校が応募者数最多校に入ってきていませんが、神奈川県私立男子中学校フェアというイベントが行われ、その会場校であった聖光学院は注目されています。

聖光学院については、8月上旬に過去問の売上動向をご紹介した時点では、「昨年と大きく変わらない」とお伝えしていましたが、現在では過去問題集が品薄状態です。特に9月下旬には新規の注文が受け付けられない状況になっています。
これは東大進学実績の影響が大きく、聖光学院への関心の高さを反映しています。
この状況については、11月に予定している過去問の出庫率に関する報告で詳しくお伝えしたいと思います。



▼応募者増加校
2024年度入試で男子応募者数が増加した学校、昨年対比で増加した学校をお伝えします。
□佼成学園
佼成学園が注目を集めています。その理由は予想ですが、「海城を選ぶ受験生が増えている」ことが起因しており、
背景として・・・
・単に男子校という理由で選ぶだけでない
・国際教育や海外大学への進学を視野に入れていること
が指摘されました。そうした方たちが「国際教育に力を入れている男子校はどこか」と考えたときに、海城や佼成学園を選んでいるのではないかと考えられます。佼成学園もモンゴルへの派遣など、国際教育に力を入れている点で海城に似ており、こうした取り組みが評価されています。
また、国際教育を重視する家庭が集まる一方で、現在の偏差値から見ると、佼成学園は比較的入学しやすいという印象を持つ家庭も多いようです。しかし、今年の入試では人気が高まり、1クラス分の定員を超えたようです。そのため、2025年度の入試では、合格者数を調整する可能性があるかもしれません。この傾向は獨協など、他の学校でも見られる状況です。

□巣鴨
巣鴨も最近訪れた際、グローバル教育に関してその取り組みが非常に印象的でした。
・留学経験者の報告会
・ケンブリッジ大学などの一流大学から現役の医学部教授が招かれ、ワークショップを実施する
など、充実した内容が展開されていました。これにより、巣鴨の国際色はさらに強まると感じました。
今後、海城や佼成学園と同様に、巣鴨も国際的な教育を魅力の一つとして、男子校という枠を超えた人気を集めることが予想されます。
▼受験者高実倍率校
次に実質倍率の高かった学校をお伝えします。
□足立学園
試験回数を増やした→各回の定員が減少→倍率が上昇する
という状況です。昨年の2023年度入試結果を紹介した動画では、「特別奨学生」の倍率についても触れましたが、今回はその内容を省きました。特別奨学生入試は倍率が高い一方で、一般入試でのスライド合格制度を含めると、それほど高くはありません。ただし、2科目入試に関しては依然として難易度が高いようです。
□佼成学園
佼成学園の2科入試は高倍率になる傾向があります。特に、男子校志望で入試準備のスタートが遅れてしまった場合、4科目での受験が難しく、2科目受験を選ぶケースも多いようです。しかし、男子校を強く志望する場合、多少無理をしてでも4科目受験に挑戦する方が、合格の可能性を広げるためには重要かもしれません。

□本郷
本郷の3回目入試は毎年10倍を超える状況になっており、今年も同様でした。
□日本学園
日本学園については、倍率が10倍には達していない状況です。明治大学の付属校「明治大学世田谷」への移行が発表されてからの初めての入試では非常に人気を集めましたが、その後、落ち着いたというよりも、難易度が認識され受験生が分散した印象です。また、一部の受験生は明治大学付属中野などに流れ、結果的に中野には受験生が再び増えたようです。

□獨協
依然として人気は高く、特に4回目の入試では難易度が高く、受験のハードルがさらに上がる印象です。
□立教池袋
2023年と比較して若干倍率が緩和したものの、合格者数が約20人と少なく、厳選された枠しか用意されていないため、受験生の数も減少傾向にあります。

□神奈川の状況
東京の男子校についての話が中心になりましたが、神奈川での男子校の動向はというと・・・
・鎌倉学園
・サレジオ学院
は最近受験者数が増えています。2月8日の午前日程で実施された武相の入試も好調で、優秀な生徒が多く集まったと先生方も喜んでいました。中学受験に挑むからには、日程後半に実施される学校を知っておくと安心です。特に、武相の2月8日の入試は覚えておくと良いでしょう。このように、共学校も後半日程を増やしていただけると嬉しいですね。


▼男子校まとめ
男子校の受験状況をまとめると・・・
・全体的に人気は続いている
・最難関校の一部は敬遠される傾向
・2科目入試は難易度が高い
が見られます。今回、最難関校については詳しく触れていませんが、受験者数が減少している様子です。特に男子校御三家の志願者数は軒並み減少傾向にあるようです。その影響もあってか、2月1日の渋谷教育学園渋谷の男子受験に流れたと考えられます。また、2科目入試は難易度が高いため、共学校も視野に入れ、確実に合格できる併願校選びが重要です。

▼2025年度入試に向けて
2025年度も男子校の希少価値は続くと予想されます。直近では日本学園の共学化があり、男子校はますます減少傾向です。桐朋について今回は話題に上がりませんでしたが、多摩エリアでの男子校が少なくなったことから、注目が集まりつつあるようです。ただし、まだ規模が大きく成長しているわけではないと感じます。
個人的に2025年度入試で注目しているのは・・・
・桐朋
・成城
です。人気が上がるのではないかと期待しています。また、男子校へのこだわりが薄れつつある受験生の動向や、男子校としての価値がどう変化していくのかも気になるところです。
さらに、最近では偏差値に関係なく、海外大学への進学実績を打ち出す学校が増えており、男子校がその点でやや弱い印象を受けます。多くの共学校や女子校が積極的に海外大学進学の実績を公表する中で、男子校の対応が遅れているようにも思えます。これから先、その価値観の変化に対して男子校がどのように対応するかが注目ポイントです。
そういう意味では・・・
・海城
・佼成学園
・巣鴨
といった男子校でも国際教育に力を入れている学校がどれだけ人気を維持するかも、今後の展開に注目したい部分です。

次回、女子校編、共学校編へと続きます。