【中学受験】速報!2024年度入試 時事問題「1月実施の埼玉中学入試で実際に こう出た!」もしかするとこのまま2月の入試でも出るかもしれない⁉
出典:声教チャンネル(声の教育社)
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■1月10日を迎え、埼玉の入試シーズンがついにスタートしました。2月の入試を控える受験生たちに役立つよう、時事問題の要点を解きながらまとめてお伝えします。
▼出題傾向一覧
▼浦和明の星女子中学校
・文化庁(穴埋め選択)
・骨太方針2023/マイナンバーカード(正誤選択)
・インボイス/適格請求書制度(穴埋め選択)
・国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議=COP28・ドバイ開催(穴埋め選択)
▼城西川越中学校
・環太平洋パートナーシップ協定・TPP(正誤選択)
▼大宮開成中学校
・サミット(穴埋め/正誤選択)
▼大宮開成中学校(特待生)
・マイナンバーカード(記述)
▼浦和明の星女子中学校
浦和明の星では、2023年の出来事を振り返り1月から12月までの各月に関連する時事的キーワードに関して問う問題が出題されました。12月の直前にまで及ぶ出題範囲で、受験生は最新の内容も知識として持っている必要があります。もし、出題された内容に対して何か大きな出来事が発生し、その予定されていたことが実施されなかった場合の対応も気になります。 1月から12月までありますが、時事的なキーワードが問題になっている問いを解説を交えて解いていきたいと思います。
◆3月
2023年3月に関連する空欄に当てはまる言葉を選択する問題です。
・文部科学省の外局にあたる○○庁が東京から京都へ移転した
→答え:(エ)文化庁
この問題の答えは「文化庁」です。数年前から話題となり、ついに移転が実現しました。文化庁が文化財豊富な京都へ移転することには、文化財の保護と活用に対する意義が込められています。また、こども家庭庁も昨年の問題として取り上げられていましたが、今年も何かしらの形で出題されるかもしれません。
◆6月
6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2023、通称「骨太方針2023」に関する正誤問題です。骨太方針が入試問題のテーマになるのは珍しいことです。多くの受験生が「骨太方針」について詳しくないかもしれませんが、こうした問題では消去法を上手く活用することが重要です。
・「骨太方針2023」の内容として誤っているものを4つの中から選択する
→答え:(ア)こども子育て対策の抜本強化○
(イ) 投資の拡大と経済社会改革の実行○
(ウ)構造的賃上げの実施○
(エ)マイナンバーカードの2023年度内の廃止×
選択肢の一つに「マイナンバーカードの2023年度内の廃止」というものがありますが、これが間違っています。マイナンバーカードは廃止されるものではなく、むしろ最近導入されたばかりです。おそらく、健康保険証の廃止とマイナンバーカードへの一体化を混同させて出題されています。
◆10月
空欄に当てはまる言葉を選択する問題です。かなり専門的な内容に感じますが、「消費税の税率や税額を正しく把握するための新しい経理方式」というテーマが取り上げられました。この問題は「インボイス制度」に関するもので、一般的には社会に出て働いていないとなじみが薄いトピックです。特にサラリーマンにとっては、実務上重要な書類となります。
・消費税の税額や税率を正しく把握するための新しい経理方式○○(適格請求書)制度がはじまった
→答え:(エ)インボイス
このような専門用語については、カタカナで表されることが多いため、「インボイス」のような言葉だけでなく、「インバウンド」「インフラ」「インサイダー」などの用語もしっかり理解しておくことが重要です。それぞれの用語が何を指すのかを調べ、理解しておくと良いでしょう。
◆12月
12月も空欄に当てはまる言葉を選択する問題です。「国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議=COP28」に関する問題は、あまり注目していませんでした。京都議定書やパリ協定のような過去の大きな国際会議は予測しやすいですが、今回のCOP28については少し意外でした。具体的な問題内容としては、開催されたUAE(アラブ首長国連邦)の都市名を答えるというものでした。
・UAE(アラブ首長国連邦)の○○でおこなわれていた、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が、開幕した。
→答え:(ウ)ドバイ
選択肢にカイロ(エジプト)、テヘラン(イラン)、ハノイ(ベトナム)などが含まれていましたが、これらの都市に関する基本的な地理知識があれば解答可能です。このような問題では、すぐに答えが浮かばなくても焦らずに、持っている知識を最大限活用して戦略的に解答を導き出すことが重要です。
▼城西川越中学校
総合一貫入試において、社会科の問題では、2023年の出来事を題材にした問題が出されましたが、4人の生徒がそれぞれの出来事について発言しており、その発言内容が正しい生徒を選択するという形式でした。一人一人の発言を見ていきましょう。
・佐藤くん:ロシアとウクライナをめぐる問題をニュースで目にすることが多かったね。ロシアは戦後設立された国際連盟の安全保障理事会において、常任理事国を務めているよ。
→答え:国際連盟×…国際連合○
この佐藤くんの発言では、「ロシアとウクライナをめぐる問題」に関連し、「ロシアは戦後設立された国際連盟の…」と述べていますが、実際には「国際連盟」ではなく「国際連合」が正しいため、この部分が誤りです。
・鈴木くん:6月に改正マイナンバー法が可決・成立したよね。この改正法では、運転免許証を廃止してマイナンバーカードと一体化することが規定されているよ。
→答え:運転免許証×…健康保険証○
鈴木くんの発言については、運転免許証が廃止されるのではなく、健康保険証が廃止されることが規定されている点が誤りです。将来的には運転免許証もマイナンバーカードとの一体化が検討されている可能性はありますが、この法律では健康保険証の廃止が決定されているのがポイントです。また、マイナンバーカード自体は廃止されず、むしろその推進が進んでいます。
・高橋くん:7月にはTPPにイギリスが加入することが決定したね。TPPには日本も参加しているから、日本にも影響がありそうだね。
→答え:正解
高橋くんの7月に関する問題が正解で、イギリスが環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に加入したという内容です。浦和明星中学の問題でも触れられたのですが、イギリスのTPP加入は重要なニュースでした。TPPは以前、アメリカの離脱が話題になり、入試問題で取り上げられたことがありますが、最近は新たな国の加入に関する話題は少なくなっていました。特筆すべきは、EUを離脱したイギリスが太平洋周辺国の枠組みに含まれないにも関わらずTPPに加入した点です。このような地理的な特徴を超えた動きは、時事問題として注目すべき内容です。この情報は覚えておく価値があります。
・田中くん:夏には各地で熱中症警戒アラートが発令されたね。最高気温が30度以上の日は夏日、35度以上の日は真夏日と呼ばれているよ。
→答え:30度以上の日は夏日×…30度以上の日は真夏日○
35度以上の日は真夏日×…35度以上の日は猛暑日○
田中くんの発言は理科の分野にもなりますが、気温の分類に関するものです。「最高気温が30度以上の日は夏日ではなく真夏日で、35度以上の日は真夏日ではなく猛暑日と呼ばれます」という内容です。最近、熱中症への警戒や気温のカテゴリーに関する言及が増えているのを目にします。これは地球温暖化の影響が顕著になっている証拠とも言えます。
▼大宮開成中学校
第一回入試問題に出た広島サミット関連の年表問題です。サミットの歴史を詳細に理解することが要求されるものです。
問1はサミットの起源を知っているかどうかを試すもので、これは難易度が高いです。
・年表中Aに当てはまる国名を4つの中から選択する
→答え:(ウ)フランス
サミットが初めて開かれた地のランブイエがフランスであるという点は、覚えておくと良いでしょう。また、サミットがオイルショックによる世界経済の混乱に対応するために始まったという背景知識も重要です。
問2では、これまで日本で開催されたサミットの会場を正しい順番の選択肢を選ぶことが求められます。洞爺湖サミット、九州沖縄サミット、伊勢志摩サミットなど、これまでの日本開催のサミットを振り返る良い機会になります。特に、2000年の九州沖縄サミットは2000円札の発行と関連していて、首里城が絵柄になったことで記憶に残りやすいですね。
・年表のB~Eに当てはまる組み合わせを4つの中から選択する
→答え:(ウ)B沖縄県 C北海道 D三重県 E広島県
問3では、次に開催されるサミットの地名を選択する問題です。
・年表中Fに当てはまる国名として正しいものを4つの中から選択する
→答え:(ア)イタリア
今年の広島サミットに続き、次のサミットがイタリアで開催されるという情報は覚えておくべき重要なポイントです。
▼大宮開成中学校 特待生入試
大宮開成中学校の特待生試験では、一貫して時事問題をテーマにした記述問題が大問の最後に設けられています。時事的テーマに対して必ず賛成か反対のどちらかの意見を記述するというものです。
・「健康保険証の廃止とマイナンバーカードとの一体化によるマイナ保険証への移行」に関するもの
→答え:賛成…情報の一元化による効率化を挙げてまとめる
反対…個人情報の漏洩リスクやセキュリティの不安、他者の情報が含まれる可能性などを挙げてまとめる
賛成・反対どちらでも、ポイントとなる視点を明確に記述することが大切です。
▼まとめ
今回は全て社会の問題でしたが、少し意外な内容も含まれていたかもしれませんね。「こんな問題も出るのか」と思うような箇所もあったと思います。この動画を通じて、仮に似たような問題に直面しても、冷静に対処できるようになればと思います。
新たな問題に直面しても、混乱せずに、今持っている知識を活用して解答できることが重要です。特に、「誤りを見つける」タイプの問題では、既に持っている知識を用いた消去法で正答に近づけることができます。そのため、落ち着いて取り組むことが大切です。頑張ってください。
▼編集部松村からのメッセージ
ここまでがんばってきた努力は自分の自信とパワーになるので、自分を信じて、最後まであきらめずに チャイムが鳴るまで自分が持てる精一杯の力を出してもらえればと思います。