【中学受験】2023年度どうだったのか?2月入試~男子校編~昨年比400%超えでも想定内!
出典:声教チャンネル(声の教育社)
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2023年度入試 男子校応募者数最多校(前年比)】
- 東京都市大学付属 3,732人(94.1%)
- 世田谷学園 2,854人(122.3%)
- 本郷 2,590人(116.1%)
- 日本大学豊山 2,373人(88.6%)
- 成城 2,261人(96.3%)
- 海上 2,225人(108.0%)
- 早稲田 2,221人(107.1%)
- 立教新座 2,043人(98.5%)
- 高輪 1,974人(119.4%)
- 獨協 1,953人 (88.5%)
- 巣鴨 1,870人(108.3%)
- 芝 1,795人(111.0%)
- 浅野 1,734人(99.8%)
- 佼成学園 1,695人(121.7%)
- 城北 1,663人(109.2%)
- 城北埼玉 1,622人(85.7%)
- 聖光学院 1,622人(113.3%)
- 足立学園 1,580人(268.3%)
- 明治大学付属中野 1,559人(87.1%)
- 逗子開成 1,504人(119.3%)
- 京華 1,424人(103.4%)
- 日本学園 1,322人(409.3%)
- 開成 1,289人(106.9%)
- 攻玉社 1,242人(93.3%)
【2023年度入試 高実倍率校】
- 世田谷学園
- 日本学園
- 東京都市大学付属
- 聖学院
- 本郷
- 立教池袋
- 足立学園
- 佼成学園
- 成城
- 暁星
- 城北
応募者最多校
今回は2023年度中学入試を振り返りつつ、今年の入試の動向見ていきます。 男子校編ということで、まず応募者数多数校のトップから振り返ります。
□東京都市大学付属
やはり東京都市大学付属校が相変わらずトップですが、応募者数は減少しています。これに関しては、本来ならば前年度比110%ぐらいの数になるのではないかと思っていたのですが、実際にはそうではなく、まあまあといった印象です。また、2月1日の午前試験に参入したということは、その分分散する可能性があり、入試回数自体は変わっていないので、他の日程が減るということになります。

□世田谷学園
東京都市大学付属校の日程の影響を一番心配していた世田谷学園は今回驚くほど増えました。日程の関係と理数コースを新たに作ったことによる人気の上昇が影響しているのかもしれません。
□本郷
本郷も世田谷学園と共に人気校になっている印象です。その両校に対する興味が増していると感じられますね。
□日本大学豊山
前年度比は減ってはいますが、これは難易度が上がって人気が出てくると必ず起こる現象です。チャレンジ層が抜けた分、全体の応募者数はわずかに減少していますが、レベルの低下はありません。むしろ、もっと高い偏差値の学校との併願校として受験されるようになりました。また、繰り上げ合格は多かったようで、それは受験者の層が変わったことにより、今まで併願校として受験しなかったレベルの子どもたちが受験するようになったと言えます。

□立教新座
人数が減少した分、第一志望の受験者が多かったためなのでしょうか、今回、繰り上げ合格者は0人でした。昨年は100人を超える繰り上げ合格者を出していました。男子校全体で繰り上げ合格が無かったのかというとそうでもなくて、開成が繰り上げ合格者を出していたことから、玉突き(他校への繰り上げ合格に影響)が海城や本郷にもありました。立教新座が2桁の繰り上げを出した時には、それが都内の成城やその他の学校にも影響していました。ところが、今年はそれが見られなかったということです。

□高輪
最近人気が増していて、今年も過去問の売れ行きが良いです。
入試回数の問題もありますが、高輪や獨協が巣鴨、芝よりも人数が上回っている状況に、昨今の時代の変化を感じます。
□浅野
こちらに神奈川県の中学が入ってきています。浅野は毎年人気ですし、前年度比99.8%なので例年とほぼ変わりありません。
□佼成学園
後ほど詳しく解説しますが、伸びがすごいです。
□足立学園
佼成学園以上に伸びがすさまじく、前年度比268%つまり2倍以上の増加となると、受験の状況が変わってくることにもつながります。
□明治大学付属中野
上位校常連であった明治大学付属中野が1500人以上集めていますが、人数が少し減っています。
□逗子開成
すごい伸びでした。もしかしたら、その反動で今年は少し敬遠されるかもしれません。その理由として上位層の受験生が受けていることやSAPIX偏差値がぐんと上がっていることがあります。サレジオ学院よりも逗子開成の方が1回目試験の偏差値は高かったです。
□京華
すごく増えていますが、実はこの前の年から増えているので、さらに増えていることになります。 男子校にはこういった動きがあり、特徴でもあります。
□日本学園
前年から4倍以上の増加です。こちらも後ほど詳しく解説します。
□開成
ここで都内の御三家が出てきましたが、新校舎も完成してますます人気です。
▼高実倍率校
□世田谷学園
世田谷学園の理数コースは、倍率20倍という数字を上回っています。ただし、理数コースに出願してもスライド合格のように、一般のコースで合格が得られることもあるのです。そのため、チャレンジして全員が失敗したわけではありません。この理数コースへの合格者は6人しかいないかもしれませんが、その他に合格者がいないわけではなく、実際には一般コースの合格者として数えられています。そのため、実際の合格率は低いですが、合格者がいないわけではありません。しかし、理数コースに進みたいと考えるなら、この倍率が示すように非常に競争率が高いことを理解する必要があります。

□日本学園
話題の日本学園は、2科試験を廃止し、4科試験のみに変更します。4科試験のみにして、どれだけの倍率が出るのか予測するのは難しいですが、少なくとも2月4日と5日のように試験日程の間隔が空いていても、結局10倍を超える倍率になっていることがわかります。2科試験に関しては、倍率は20倍や30倍近くあるので、全てが4科試験になって他校に流されたとしても、やはり2桁の倍率が出てもおかしくないと思います。

これにより、受験を検討する際には、怖いと感じる方々もいるでしょう。そういう場合、他の明治大学の付属校を考えてもよいかもしれません。中野や八王子、明治大学付属明治なども視野に入れるとよいと思います。

□東京都市大学付属
東京都市大学付属のⅡ類は上位コースであり、東大を目指すコースです。Ⅱ類は非常に人気があり、特にスライド合格の仕組みがあるため、多くの受験生がチャレンジしています。スライド合格の存在があるため、2月1日の倍率が11.6倍である一方で、スライドを考慮すると2.6倍という数字になります。これは第一志望の受験生にとって、Ⅱ類を希望する価値があることを示しています。残念ながらⅡ類の合格が叶わなかった場合でも、スライドの機会があるため、多くの生徒たちが希望を持って頑張ることでしょう。
また、入学時Ⅰ類に進学した後にⅡ類に入れ替わることもあるので、再び頑張ろうという意欲を持つ生徒もたくさんいるようです。2桁の東大合格実績が出た際に、意外とⅠ類からの実績が良かったという話もあるので、Ⅱ類だけが実績を出しているわけではないようです。

□足立学園
足立学園では試験回数が倍増しましたが、定員は倍増しないため、その結果倍率が上昇しています。しかし、スライド合格も含めて総合的に考えると、思っていたよりは厳しい入試ではなく、きちんと合格者も出る入試でした。ただ、入学者が増えているので、もしかしたら定員を絞ることも予想できます。

むちゃくちゃ難しいわけではないけれど、人気が高まっている学校は同じような状況です。聖学院や去年から連続して増えている京華も同様で、このあたり偏差値帯の学校は非常に勢いがあるように感じます。東京23区内の男子校でこれまでは偏差値的に入りやすいと思われていた学校も人気が高まっており、厳しい学校が増えてきています。東京都内の男子校は「抑え校」という概念がなくなってきていて、特に後半日程は余計に厳しくなっています。
□佼成学園
佼成学園も同様に、特別奨学生を狙って受験する受験生も多いです。ここもスライド合格者を出しています。しかし倍率3倍を超えていて、3倍を超えるとなかなか厳しい入試になります。

▼全体のまとめ
■男子校が依然として人気が高い
その多くが主に東京都内の学校なので、埼玉県や神奈川県については、極端な倍率にはなっていない学校も存在しています。どうしても男子校を検討するご家庭は、都内だけでなく通学が可能かを判断しつつ埼玉県や神奈川県などの地域も選択肢に含めるとよいです。
■特待入試の倍率は高い
特待入試に関しては、その難易度が非常に高くなる傾向があります。
■日本学園は例外的に高倍率
■応募者が減っても難易度が下がるわけではない
偏差値的に高くない学校でも、特に後半日程は難しい受験になります。日大豊山や獨協などもこのような例に該当します。応募者数が減少しているにもかかわらず、偏差値が前年よりも上昇することがあります。特に男子校にその傾向があります。

■最難関校レベルで共学が人気
最近では、事情が変わってきているようで、本来は男子校に通わせたいと思っていた家庭も、その選択が少し難しいと感じて、やむを得ず共学校に進学する受験生たちが増えているかもしれません。最近、塾の先生などと話していて、
最難関校を目指す受験生たちが、「男子校ではなく共学校に行きたいという考え」を持っていることに気付きました。
たとえば、開成・麻布・武蔵を目指すような受験生たちが、男子校ではなく共学校に進みたいというケースもあるようです。東京都内の2月1日入試の共学校では渋谷教育学園渋谷が最難関校として考えられ、他に広尾学園など初めから共学校を目指すこのような志向が今後増えてくる可能性もあるでしょう。
女子の共学志向は以前から存在していましたが、男子も同様の考えが広がっていくかもしれません。
例えば、女子学院に合格したけれども広尾学園に進学した女子の話を聞いたことがあります。日程の都合で男子も女子も、渋谷教育学園幕張などを優先するケースもありましたが、今後共学の志向が増えていくかもしれません。これにより、学校の選択の図式も変わっていく可能性があります。もしかしたら、渋谷教育学園渋谷や渋谷教育学園幕張を志望する方々に適した男子校は、開成・麻布よりも海城と評価されるようにもなるかもしれません。

2024年度入試に向けて
2月入試の上位校をチャレンジする受験生は…
早い段階で合格校を確保! することが大切です。
後半日程での合格狙いは危険! です。
入試前半にチャレンジ校に挑戦し、後半の日程で合格を目指すことはリスクが伴います。後半日程は高倍率になりやすいのでご注意ください。 武相が2月8日の入試日程を新設しましたが、他の学校でも、そのような後半日程の入試を検討していただけたらいいですね。

▼次回は…
女子校について分析したいと思います。そしてその後、共学校と続きます。お楽しみに!