【中学受験】現時点での変更点まとめ(2024年度入試)
出典:声教チャンネル(声の教育社)
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横浜雙葉 2/1・2の複数回入試実施
去年のこの時期と比較して、注目すべき変化がいくつかあります。その中でも特に大きな変化が見られたのが、横浜雙葉です。
神奈川県の女子校は非常に興味深い動きを見せています。その中でも、横浜雙葉が一回の入試制度から複数回入試への移行するということが注目すべき点です。2/2の午前中に新たに試験が行われる予定です。すでに公表されている中では、清泉女学院も日程変更を検討しているという情報もあります。他にもまだ具体化していないですが、変化のある学校もあります。
新5年生になる生徒が受験する時に、2/2が日曜日になります。これは"サンデーショック"とも言われています。つまり、2/1だけ入試を行っていたミッション系のキリスト教学校が、日曜日を教会に行く日として、入試を2/2に移行する傾向があります。しかし、1回しか入試を行わない学校が2回の入試を実施するようになると、入試日が日曜日になるため日程を入れ替えるという問題は少し軽減されると考えられます。
変更に伴う影響として、2/1フェリス、2/2横浜雙葉を受験する可能性や、2/1雙葉(東京)、2/2横浜雙葉を受験するといった可能性も出てきます。そうすると2/2の午後に東京方面から横浜雙葉を受験する中には、神奈川県内の女子校の2日午後入試を受ける可能性もあるわけです。また、合格発表の日程も大きな要素となり、それによっては3日の横浜共立の2回目の試験を受けるかどうかの判断が変わるでしょう。
芝浦工大附 第3回目試験を廃止
それに加えて、芝浦工大附が3回の入試から2回の入試に減らすという変更があります。過去には鷗友学園女子や吉祥女子なども同様に2回入試に減らしています。この変更により、チャンスが減ると感じる方もいるでしょう。しかし、私の見解としては、3回や4回の試験を行っていたところが減ることにより、受験生にとっては逆に良い影響を及ぼすと考えています。
恐らく難度は下がります。以前は3回の試験で分散していた定員が2回に集約されるため、1回あたりの合格者数が増えるからです。その結果、第一志望の受験生にとっては合格しやすくなる可能性があります。
香蘭女学校 第1回2科を廃止し4科のみ
香蘭女学校の第1回2科・4科選択は、2科を廃止し4科のみになります。2科の倍率が上がりすぎていて、洗足学園もすでに今年から2科を廃止しています。これらの変更は、志望校をしっかりと選んで準備をしている受験生にとっては、きちんとマッチングする環境が提供されているといえます。
開智所沢中等教育学校(仮称)開校
開智所沢中等教育学校の情報は重要です。試験日程はまだ発表されていませんが、新たに240名の生徒を受け入れる計画があるとのことです。6年後に併設の小学校から120名が入学すると、定員360名となります。新たに240名を受け入れるというのは驚異的な数です。
この変更は所沢エリアの中学校の人気を高め、注目を集める可能性があります。また、1月入試の状況にも影響を及ぼすかもしれません。埼玉の1月入試は"前受け"や"お試し"として捉えられていることもありますが、大宮開成などは、絞り気味の入試を実施しています。栄東は、高い倍率にならないように努めていますが、今年は競争率が上昇しました。この傾向が続くと、来年はさらに競争が激しくなる可能性がありますが、現在の1.5倍という倍率を維持するつもりもあるかもしれません。埼玉の入試を東京から受ける受験生が増えている状況ですから、そういった受験生が1月の開智所沢に集まる可能性は高いでしょう。
帰国生入試
東京に関しては帰国生入試の解禁日が設定され、インターナショナルスクールに通う生徒が、帰国生入試を受験できることは基本的になくなると思われます。
昨年まで、帰国生の要件として国際生も入試が可能でしたが、今年からその制度が変更になる可能性があります。これは受験生にとって注意が必要なポイントとなります。
明治大学付属中野八王子が明治大学付属八王子へ校名変更
明治大学付属中野八王子が明治大学付属八王子へと校名が変わる重大な変更点もあります。名称の変更は基本的な部分ではありますが、分かりやすくなるので学校の認知度が高まり、受験生が増える可能性もあります。
志望校以外の変更点にも注目!
学校により変更点がある場合、留意することがあります。自分が受ける学校が、今年変更がないからといって関係ないわけではありません。他の学校の変更により、同じようなレベルの受験生の流れが変わる可能性もあるからです。そのため、塾の先生や学校のホームページをチェックし、変更情報をしっかり把握しておくことが重要です。
併願校として選ばれやすそうな学校はたとえ受ける気がなくても情報を収集しておくことが必要です。何か変更や新しい試験が増えた場合は、受験生が集中する可能性もあります。そのために模試で、その学校に受験生がどれくらい集まっているかを把握することも重要です。
首都圏の新小6は6000人以上減少
首都圏では6000人程度減少し、これまで増え続けていた東京も例外ではありません。この変化が受験全体を緩和するかどうかは注目点となりますが、5年生の模擬試験を受けている人数を見ると、大幅な緩和は期待できないかもしれません。
最後に、全滅を避けるためには、ひとつの学校だけを受験するのではなく、塾の先生としっかりと併願作戦を練ることが重要です。どこかの学校で合格できるような計画を立てることが、受験の成功に繋がります。
我々も様々なイベントに参加していますので、ぜひ見つけた際には声を掛けてください。どうもありがとうございました。